居残り補習授業オフライン
サプリ小話「身近な栄養素を活用した脳機能改善-基礎知識編」


〜イントロダクション「運動が先」〜
今回紹介する脳機能改善に役立つ栄養素は、もちろん、個々の成分は長い年月にわたって研究しつくされ、十分なエビデンスが存在し、それ単一でも効果をもたらすことが判明しているが、それでもなお最高の脳機能改善効果を持つのは運動であることを先に言及しておきたい。

スポーツやトレーニングなどの運動は脳由来神経栄養因子「BDNF」や神経成長因子「NGF」を増やして新規ニューロンの生成を促すことが解っており、栄養摂取と同等かそれ以上の効果を持つ。

運動によって脳機能をフルに高めたい人はウエイトトレーニングなどの単純な動作ではなく、新たに球技やJボード、鉄棒の技等々、複雑な処理を必要とする種目に挑戦するのがベストである。


〜イントロダクション2〜
結局のところ、脳機能改善志向はアンチエイジングや生涯現役志向と方策が被る。

老化を抑制し、若い肉体を保つには、「よく耳にする『抗酸化』」だけでなく、抗炎症とヘモレオロジーの理解(血管年齢、血流改善意識)が重要となり、脳機能改善に対する手段もまた結果的に抗酸化、抗炎症、血流改善を包括する。



〜イントロダクション3〜
タイトルでは身近な栄養素と題しているが、これは大豆や卵などの身近な素材を指す他に、サプリ塾を読むようなサプリマニア(褒め言葉)にとって常用しているサプリに含まれる栄養素という意味も兼ねている。



α-GPC
α-GPCはフォスファチジルコリンを水溶化して吸収速度を高めたもので、摂取後にアセチルコリンレベルを速やかに高めることで、骨格筋や心筋、そして脳で効果を発揮する。

アセチルコリンは骨格筋においては強い収縮を延長するのに対し、心筋や脳では落ち着きを促す。α-GPCは落ち着いた集中力と注意力の改善をもたらし、記憶力や認知機能も改善することが確認されている。

この作用は思考力や動作の正確性などのパフォーマンス向上が期待できる。α-GPCはラプターやZONEに採用されている。



「カシスポリフェノール」
フローラルティンに含まれるカシスポリフェノールは抹消血流を改善し、眼の機能だけでなく、脳機能も高めることが解っている。



「大豆ペプチド」
大豆ペプチドのエビデンスは多く、筋肉や体脂肪に関してのものはよく知られているが、脳機能に対しても良好な効果を持つ。

大豆ペプチドの摂取によって、新規記憶や短期記憶、計算能力が改善することが解っている。

大豆ペプチドは吸収性が高く、中でも神経伝達物質の前駆体であるチロシンやフェニルアラニンが多く含まれること、血流量を改善する効果があること、そして、脳由来神経栄養因子「BDNF」や神経成長因子「NGF」を増やす働きがあること等々の複数の要因によって、脳機能が向上すると考えられている。