今回は極真空手「第5回世界ウェイト制大会重量級チャンピオン」荒田昇毅選手の再度身体を作り直す「再起動用サプリメンテーション」に関する解説である。

このため、この秋や冬からトレーニングを再始動する人にも、大いに参考になるはずだ。

勿論、試合に向けたプロフェッショナルなコンディショニング意識に耐えうるコロナ禍における防護もテーマに孕んでいるため、そのあたりが気になる人も無視できないだろう。

前回は、トレーニング再始動に当たり、筋量を回復させるのに役立つ

・マッハ6
・ETB
・エキストラサバイブ
・エキストラアミノアシッド

に関して解説した。

今回は残りのオーダーであるエキストラオキシドライブとVIVOについて解説したい。



エキストラオキシドライブ

エキストラオキシドライブは多種多様なカロチノイドを豊富に含んだ真っ赤なスペインパプリカから抽出されたパプリカキサントフィルのサプリメントだ。

パプリカキサントフィルの継続は主に、

・持久力、スタミナの強化
・心肺機能の強化
・心臓血管系の抗酸化
・身体全体〜細胞レベルに至るまで抗酸化
・抗紫外線、抗放射線、抗炎症
・眼の保護

が期待できる。

その主なメカニズムとしてカロチノイドは強い抗酸化力を持つが、中でも分子が小さいパプリカキサントフィルは細胞外のみならず細胞内でも活躍することが挙げられる。

とりわけ、赤血球との親和性が高く、活性酸素による赤血球の損傷・劣化を防ぐ能力が高く、結果としてパプリカキサントフィルは赤血球全体の変形能を高めることが解っている。

赤血球は自身の直径よりも細い血管に入り込んで酸素を届けるために、自分自身の形状を変化させるが、活性酸素によって劣化した赤血球はその変形能が低下して、細い血管を通り抜けることができない。赤血球全体(平均的)の若返りは、結果的にスムーズに隅々まで酸素を行き渡らせる能力を獲得したことと同義となる。

つまり、パプリカキサントフィルは赤血球をチューンナップして、その能力を高めることで、体内での(もちろん脳も)酸素利用率を改善する効果を持つのだ。

この作用は厳しいトレーニングを課す際のQOT(トレーニングの質)維持や試合時の持久力に大きく貢献する。

赤血球のチューンナップは競技者のみならず、トレーニングを行う者であれば、誰にでも役立つが、その分子の小ささゆえの細胞膜を通過して細胞内まで影響を及ぼすミクロ的作用、そして、血管内の高い抗酸化性は、現代環境下において非常に有効かつ唯一無二といって良いほどの力を持つ。

ウィルスに感染し、それが体内で増殖しても、ウィルスが作り出すタンパクに似せたスパイクタンパク質を多量に生成した場合においても、血管内や心臓における炎症が起こることが判明しているが、キサントフィル類の摂取はそれらの炎症の緩和が期待できる。

また、血管上皮細胞はスパイクタンパク質が取り付くレセプターが多く発現している構造上、大量のスパイクタンパク質によって血栓が発生しやすいという問題を持つが、血管内の抗酸化と抗炎症、血管内皮の健康を保つキサントフィル類は血栓の予防に役立つ。

以上の点から、パプリカキサントフィルはウィルスやそれ以外の要因によるスパイクタンパク質増産の影響が気になる人に、魅力的かつ基本的な栄養素になるだろう。



VIVO

腸内細菌叢改善やメンタルタフネス、安眠快眠、消化促進等の作用を併せ持つMVMであるVIVOは、単なるビタミンとミネラルの供給源だけではないが、とりわけ、練習がハードな人には、睡眠の質を高めることによる回復促進サプリとして人気が高い。

今日、老化の原因は一つではないことがはっきりしているが、それでも、抗酸化に努めることは以前有効であるとされ、また、目に見えない無自覚の炎症を抑えることも、老化防止に役立つことがわかってきた。VIVOは抗放射線力も期待できるレッドオレンジエキスを始め、リコピンなどの強力な抗酸化物質を豊富に含んでおり、活性酸素や炎症の低減に役立つ。

また、消化促進や腸内細菌叢の改善は免疫力を高め、維持するのに役立つ為、自然免疫が低下してしまうような因子を持ってしまった場合や自然免疫を高めて感染症の感染や発症を抑えたい場合に重要な要因となる

以上の点を踏まえると、VIVOは単なるストレス社会対応のMVMというだけでなく、今現在の社会情勢にも適応した積極的コンディショニングサプリでもある。



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