(2020年の初夏に書かれた話です)

自粛諸々で太ってしまった人や出遅れてしまった人が夏の間に、あるいは秋の間に6パックを目指す場合、

ロケットスタート

・食事管理

を行った上で、運動を追加するのが理想的です。

ただし、運動と言っても、一般的な知識に基づいた普通の運動、普通のアプローチでは、急速な変化を肉体へもたらすことはできません。



一般的知識、普通のアプローチとは、いわゆる「脂肪が燃えだすのに30分以上かかるから、運動は30分以上続けないといけない」とか、「体脂肪が利用されやすい最大心拍数の50%前後の強度の運動が適する」等々の基礎的なフィットネス知識をベースにしたものです。

字面は正しいのですが、例えば

最大心拍数の50%強度の運動30分

140kcalの消費
半分が脂肪燃焼由来とすると
140×0.5=70kcal

体脂肪1gは7kcalなので、10gの体脂肪が燃やされたことに

そもそも、運動開始直後は体脂肪は利用されにくい特性上、10gも体脂肪が燃焼されるとは思えませんが、10gの脂肪なぞ食材や調味料に含まれる脂肪量からは誤差の範囲と言っていいでしょう。

結果を急ぐ場合に、このような一般的アプローチを選択するのは合理的とは言えません。

そもそも、どんなに質の高い脂肪燃焼運動を行ったとしても、運動前のジュースやおにぎりなどの摂取によって「血糖値の上昇」や「インシュリン分泌」が起こっていたら、上の計算式のような脂肪燃焼は起こり得ないことも忘れてはなりません。

第3回あたりで解説したいと思いますが、ホルモンバランスが悪かったら、筋肉増強と同様に体脂肪燃焼も起こらないのです。



実践栄養学を標榜するサプリ塾では体脂肪燃焼のみに着目した場合、

1、筋中グリコーゲンの枯渇

2、各種ホルモン調節
a:アドレナリン、ノルアドレナリン
b:成長ホルモン
c:テストステロン
d:コルチゾール
e:甲状腺ホルモン

3、サイトカインと中枢疲労物質の分泌

をターゲットにした種目やプログラムを推奨してきました。

で、今回は1のグリコーゲン枯渇の重要性に関して、再度、軽く解説したいと思います。



一般的には脂肪燃焼効果がないと言われる激しい無酸素運動によるグリコーゲン消耗行為には、2つの大きな利点があります。

一つはグリコーゲンが枯渇すると、体脂肪が利用されやすくなるということ。

もう一つは、運動後に起こるグリコーゲンの合成には、多くのATP消費、すなわちカロリー消費が起こり、その財源は体脂肪であること。

といった具合に、グリコーゲン消耗後はショボい運動でも体脂肪が動員されやすくなるだけでなく、グリコーゲンを枯渇させるだけでも体脂肪減少に寄与するのです。



より詳しい解説と具体的なプログラムに関しては、

居残り補習授業 #75の補講 
グリコーゲン空っ穴法


居残り補習授業オフライン #81
トレーニング & 栄養話「グリコーゲン消費でリーンボディ


をご参照下さい。

#3へ続く



【関連】
長編シリーズ「夏の6パックに向けたトレサイクルは既に始まっている

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