〜大先輩の減量話〜-後編

Q:あるセミナーで、Mr.日本クラスのボディビルダーが「太ももの内側の脂肪が減りにくい」という質問に対して、「一度でも絞りきったら、二度と付きにくくなる!」と答えてしましたが本当でしょうか?

1回絞り切ることさえできれば、それだけで、脂肪が付きにくくなる・・・だと!?

脂肪細胞はその増殖によって細胞数を増やすことはあっても、細胞数が減ることはないと言われています。

したがって、減量による体脂肪率の低下は、脂肪細胞一つあたりの体積が減っているだけで、その数は減らせない都合上、減量に成功しても、オーバーカロリー状態が続けば元の体型に簡単に戻ってしまうというのが一般的な理解となります。
この考えは正しいのですが、別の視点で考えると、絞り切ることで体脂肪が付きにくくなる可能性があることがわかります。




1、脂肪細胞は内分泌器官である
脂肪細胞は単なるエネルギー貯蔵器官ではなく、その細胞自体が身体全体に影響を与えるホルモンを分泌する働きを持つ内分泌器官であることが解っています。

脂肪細胞は脂肪酸代謝を助けるレプチンやアディポネクチンなどの作用としてはプラスの働きを持つと言えるホルモンを分泌する一方で、レジスチンという負のホルモンも分泌します。

レジスチンは各器官のインシュリン抵抗性を高め、インシュリンに対する反応を鈍らせます。このため、体脂肪の蓄積は糖尿病の要因となるだけでなく、より太りやすい体内環境へと導く悪循環を生み出します。



2、脂肪細胞は男性ホルモンを減らす?
脂肪細胞は女性ホルモン産生酵素「アロマターゼ」を分泌します。

アロマターゼは男性ホルモンを女性ホルモンへと転換する働きを持つため、アロマターゼの増加は男性ホルモンレベルを低下させ、女性ホルモンレベルを高めます。

男性ホルモンはβ3アドレナリン受容器を活性化して、脂肪細胞に脂肪を溜め込みにくく、また、脂肪酸放出を助けることで脂肪燃焼を助けます。脂肪細胞からのアロマターゼ分泌増大は男性ホルモンレベル低下による脂肪蓄積といった悪循環を産み出すのです。



3、血管の炎症と劣化
脂肪燃焼と直接関係しませんが、脂肪細胞は血管の炎症や動脈を狭く固くしてしまう様々なサイトカインも分泌します。

脂肪細胞から分泌されるインターロイキン-1やTNF-αは、過酸化脂質を血管壁へ沈着させ、プラスミノーゲン活性化抑制因子(PAI-1)は血液凝固を促進し、血栓を生じやすくすることが解っています。

この状態、状況はトレーニングクオリティやパンプ感が低下するだけでなく、男性ホルモンレベルの低下と相まって、あっちの方のパンプ感低下までもたらすでしょう。



・・・といった具合に、適度な体脂肪率の場合は問題ありませんが、体脂肪率が上がりすぎると上に挙げたような身体機能と健康にとってマイナスの影響を及ぼすようになります。

とりわけ、内臓脂肪において、その働き(ホルモン分泌作用)が強いとされており、絞り切るという内臓脂肪を燃やし尽くす行為(※)は、脂肪蓄積に関わる悪玉ホルモンレベルを大幅に下げることになる為、皮下脂肪が明らかに減るほどに内臓脂肪をやつけた後は容易にリバウンドしないと考えても問題ないでしょう。

※ 男性の場合、皮下脂肪よりも内臓脂肪が利用されやすい

という訳で、落ちにくい部位やリバウンドに悩む方だけでなく、アッチの性能低下に悩む人も、一度、しっかりと絞り込んでみる価値が充分にあります。



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