体内で作る事ができない為に、食品など体外から積極的に摂り入れる必要があるアミノ酸を必須アミノ酸と呼びます。グルタミンは肝臓で合成されるため、必須アミノ酸ではありませんが、疾病や運動、ストレスによって、供給量よりも消費量が上回り、欠乏状態に陥ることから、準必須アミノ酸、または条件付き必須アミノ酸とされています。
疾病や運動、ストレスなどによって、グルタミンが消耗すると、リンパ球の生成量が低下し、マクロファージが不活性化することが解っています。
また、激しいトレーニングを続けた時に起こる損耗と回復力とのバランスが乱れるオーバートレーニング症候群下においては、疲労感増大やパフォーマンス低下が起こるだけでなく、免疫力が低下してウィルス性感染症に罹ることが判っていますが、血漿のグルタミンレベルはオーバートレーニング症候群のマーカーとして用いられます。
疾病や運動、ストレスなどによって、グルタミンが消耗すると、リンパ球の生成量が低下し、マクロファージが不活性化することが解っています。
また、激しいトレーニングを続けた時に起こる損耗と回復力とのバランスが乱れるオーバートレーニング症候群下においては、疲労感増大やパフォーマンス低下が起こるだけでなく、免疫力が低下してウィルス性感染症に罹ることが判っていますが、血漿のグルタミンレベルはオーバートレーニング症候群のマーカーとして用いられます。
口から摂取されたグルタミンはマクロファージやリンパ球、NK細胞の餌(エネルギー源)となることで、主要な免疫細胞を活性化することが知られています。
グルタミン伝説において、最も有名な実験の一つに激しい運動の後、グルタミン摂取グループは上部呼吸器感染症(上気道感染症)、所謂、風邪などの感冒に極めて罹りにくかったという結果があります。
また、151名を対象とした実験では、マラソンの前後にグルタミンを摂取したグループは、8割がマラソンを終えてから1週間の間、何の症状も現れなかったのに対し、非摂取グループでは5割が風邪やインフルエンザ、発熱等の症状を呈しました。
主要な実験から、グルタミンが感染症予防に影響しているのは明かですが、そのメカニズムとして考えられるのは、グルタミンが自然免疫の維持・活性化に役立っているからと考えられます。
グルタミンは侵入者を片っ端からやっつけるマクロファージやNK細胞(ナチュラルキラー細胞)などの餌となって、その数と活性を増大させる働きを持ちます。NK細胞やマクロファージ、好中球などの免疫細胞は自然免疫と呼ばれ、侵入者を即時的に殲滅することで、ウィルスや病原菌の莫大な増殖を未然に防ぐ役割を持ちます。
ウィルスは体内の細胞機構を乗っ取って、自身の複製を爆発的に増やしますが、そもそも、その感染という事態に陥る前に、それを水際で防ぐのが自然免疫の役目の一つなのです。
グルタミン摂取によって、マラソンなどの激しい運動後に、感染症に罹りにくいのはグルタミンが自然免疫を活性化して、感染そのものを未然のものとしていると考えて良いでしょう。
一旦、自然免疫が駆除できないほどのウィルスや細菌の爆発的増加を許してしまった場合は獲得免疫の増産を待つしかありませんが、その状況に陥らないようにする働きがグルタミンに期待できるのです。
感染を許してしまった場合、グルタミンは無力かというとそうではありません。
自然免疫は捕食した敵のデータをヘルパーT細胞に伝える抗原提示という極めて重要な働きを持つ為、グルタミンが自然免疫を活性化する効果は獲得免疫による抗体生成を助けるだけでなく、グルタミンが獲得免疫の主役となるリンパ球の餌となることで、その活性を助ける為、爆増したウィルスなどの駆逐に一役も二役も買うことになるでしょう。
獲得免疫は一度罹ったウィルスや病原菌に対する抗体を蓄積し続ける為、一度罹った感染症には二度罹ることはありませんが、未知のウィルス等に対しては学習が必要となります。
この為、普通の風邪やインフルエンザのみならず、未知の病原に対しても、その感染そのものを防ぎたい場合、グルタミンの補給が有効となる訳です。
Ex:
免疫力は男は母由来、女は父親由来
風邪とマスター まとめ
【関連】
グルタミンの機密 Part.2-前編
グルタミンの機密 Part.2-後編
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また、151名を対象とした実験では、マラソンの前後にグルタミンを摂取したグループは、8割がマラソンを終えてから1週間の間、何の症状も現れなかったのに対し、非摂取グループでは5割が風邪やインフルエンザ、発熱等の症状を呈しました。
主要な実験から、グルタミンが感染症予防に影響しているのは明かですが、そのメカニズムとして考えられるのは、グルタミンが自然免疫の維持・活性化に役立っているからと考えられます。
グルタミンは侵入者を片っ端からやっつけるマクロファージやNK細胞(ナチュラルキラー細胞)などの餌となって、その数と活性を増大させる働きを持ちます。NK細胞やマクロファージ、好中球などの免疫細胞は自然免疫と呼ばれ、侵入者を即時的に殲滅することで、ウィルスや病原菌の莫大な増殖を未然に防ぐ役割を持ちます。
ウィルスは体内の細胞機構を乗っ取って、自身の複製を爆発的に増やしますが、そもそも、その感染という事態に陥る前に、それを水際で防ぐのが自然免疫の役目の一つなのです。
グルタミン摂取によって、マラソンなどの激しい運動後に、感染症に罹りにくいのはグルタミンが自然免疫を活性化して、感染そのものを未然のものとしていると考えて良いでしょう。
一旦、自然免疫が駆除できないほどのウィルスや細菌の爆発的増加を許してしまった場合は獲得免疫の増産を待つしかありませんが、その状況に陥らないようにする働きがグルタミンに期待できるのです。
感染を許してしまった場合、グルタミンは無力かというとそうではありません。
自然免疫は捕食した敵のデータをヘルパーT細胞に伝える抗原提示という極めて重要な働きを持つ為、グルタミンが自然免疫を活性化する効果は獲得免疫による抗体生成を助けるだけでなく、グルタミンが獲得免疫の主役となるリンパ球の餌となることで、その活性を助ける為、爆増したウィルスなどの駆逐に一役も二役も買うことになるでしょう。
獲得免疫は一度罹ったウィルスや病原菌に対する抗体を蓄積し続ける為、一度罹った感染症には二度罹ることはありませんが、未知のウィルス等に対しては学習が必要となります。
この為、普通の風邪やインフルエンザのみならず、未知の病原に対しても、その感染そのものを防ぎたい場合、グルタミンの補給が有効となる訳です。
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