Q:減量目的の場合、朝食抜きやコーヒーだけで済ます方法と朝食をしっかり摂る方法のどちらが優れているでしょうか?

トレーニング愛好者や競技者である場合、「朝食しっかり」が理想的です。

では何故、「朝食しっかり」が優れているのでしょうか?



人間の身体は活動量云々に関係なく、朝と夜の時間を明確に認識しており、個々の反応も朝夕で異なることが解っています。

当然ながら食事に対する体内の反応も、朝と夕では違ってきます。

実験によれば、総摂取カロリーが同じでも、朝食よりも夕食の比率が高い場合は体重増加が大きく、反対に朝食の比率が高いと体重増加は少なくなることが解っています。

そのメカニズムに関わるのは、脂肪細胞からの脂肪酸遊離を促すホルモン感受性リパーゼや直接的脂肪燃焼を担うペルオキシソームに関わるPparαの活性です。夕食のみのグループではPparαの遺伝子発現量やホルモン感受性リパーゼの遺伝子発現量が低下して脂肪蓄積が起こったことで、体重が増加すると考えられています。

一方、朝食の比率が高いグループでは、Pparαとホルモン感受性リパーゼの遺伝子発現量が他のグループよりも多く、空腹時の血糖値や内臓脂肪も少ないことが解りました。

つまり、朝食>昼食>夕食という比率で食事を摂る方法が最も脂肪分解と燃焼に関わる酵素などの遺伝子が多く発現して、実際に脂肪分解と脂肪燃焼が活性化されるのです。



別の研究による朝食の脂質摂取量を多くしたグループと夕食の脂質摂取量を多くしたグループの比較では、夕食に高脂肪食を食べたグループの方が体重増加や内臓脂肪、血糖値が多くなることが解りました。

このことから、食べた内容は同じでも、朝食と夕食への分配で結果が違ってくる(肥満or肥満防止)ことが判明しています。

「朝はしっかり」というのは、パンやライスばかりをどかっと食べるのではなく、ピーナッツバターやバターオムレツなどの脂質とタンパク質を適度に含む食品も摂るという意味になります。

筋肉質な身体を目指しつつ、脂肪の蓄積はできるだけ抑えたい場合や減量中の場合は

朝:多(炭水化物、脂質、タンパク質どれも多め)

昼:中(普通〜炭水化物控え目)

夜:少(脂質は極力控え目、ただし、若干の炭水化物はOK)

といった比率と内容が時間栄養学と生理学的には、王道と言えるでしょう。

後編へ続く



Ex:
UCP-1遺伝子変異タイプは夕食時の脂質極力カットが吉

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