2nd Season-0
〜オフシーズン2018-2019〜


2019年秋口の試合に向けたオフシーズンのテーマは「地力を付ける」であった。

地力を付けると言っても、地味な基礎ドリルを地道に行うというイメージが強いが、今回はもっと基礎的な話で、「下半身の強化」これ一点を目標にした。

オフシーズンワンサイクルで一箇所(一要因)でも改善できれば上出来で、欲張ってあれこれ手を出しても、得るものがない可能性が高く、そもそも、私の場合、そんなに器用ではないからだ。



では何故、下半身の強化をターゲットにしたのか?

それはたまたま息子を習い事へ送ったついでの待ち時間に、側のトレーニング室でスクワットを行ったことに端を発する。

それまでの1年はほとんどジムを利用しておらず、利用してもパワーラックのないジムでのトレーニングしかしてこなかったが、スプリントとウォーキングランジのバリエーション、そして、ディープ・ウォーキング・ランジによって、下半身の筋力は強化されていると思っていた。

しかし、いざバーベルを担いで、深くしゃがみ込んでみると、ウエイトトレーニング的な意味合いになるが筋力が大きく低下していたことが判明した。勿論、綺麗なスクワット、下半身に効かせる為のスクワットを行うための筋力と走るための筋力発揮や使う筋肉は異なるが、直感的に「この筋力で速くなろうなんて図々しい!!」ということが分かった。

最低でも2週に1回の頻度で、フリーウエイトのスクワットを行おうと決めた。



〜作戦の結果〜

最初の2ヶ月ほどは週1〜0.5回の頻度でパワーラックでの下半身トレーニングを行っていたが、春以降は色々あって、月1程度の頻度になってしまったが、その分、例年以上にランジをサボらずに行ったので、20%程度は目標が達成されたと思われる。

で、プレシーズンを迎えて走ってみると、何かが明らかに違う!安定感がある!何か速くなってるんじゃね?

しかし、それはおかしい。体重は70kg前後だったからだ。ルーズな食生活が祟って、減量は遅々として進まず、腹筋は見えているのだが、走るには身体は重たい状態である。ほんの少し筋力が上がった程度では増加した体重に今まで以上の推力を与えることなどできない。

つまり、昨年の最もドライな状態は66.35kgだったことから考えると、上の状態におけるパワーウエイトレシオは例年よりも低い。

そう、これはどう考えても、下半身の筋力ではなく、体幹が強化されている以外に考えられなかった。



〜補強トレーニングの副作用〜

既に何回か紹介したが、栄町の店頭でお客様からワイパーを教えてもらい、公園へ行く度にほぼ欠かさず行って来たため、腹直筋だけでなく、腹斜筋や腹横筋などの腹回りが強化されていたのだ。

ダイナミックな動作ながらも、一定の回数をこなすには結果的に腹回りの筋群だけでなく、多くの筋群が動員されることになるので、結果的に身体全体のスタビライゼーションが向上したのだろう。

上半身は依然としてソフトマッチョで重たいにもかかわらず、ブレの少ない安定感を実感できるのは、実際にスタビライゼーションが改善されたことで、力の伝達が向上したことに他ならない。

ということで、「下半身の強化!」は100%達成されなかったが、思惑とは少々は異なるとも、結果的に「地力」が付くに至った。

ちなみに、ダイナミックなハンギングレッグレイズは「腸腰筋強化」を狙い、ワイパーはお手軽に「ハードな全身運動ができる(何となく格好いい)」といった理由で行っており、体幹部の強化やスタビライゼーション改善を狙っていた訳ではない。終わった後の達成感があったから継続できた。結果的に良い副作用として、走りに良い影響を与える事になった。

そして、負の副作用として、やはり、ぶら下がりながら身体を安定させるために、背中や肩などが使われるせいか、今まで着ていたTシャツの肩が明らかにきつくなってしまった。不快なので個人的には困った現象であるが、肩幅を広く見えるようにしたい人は変にサイドレイズなどに固執するよりも、ぶら下がり系の種目を毎回の定番にしてみるのが良いと思われる。

#1へ続く



Ex:
大げさなハンギングレッグレイズの動画

ワイパーの動画

ハンギングレッグレイズの解説

30代後半からの筋肉増強-序

・30代後半からの筋肉増強-本編

【関連:40代からの競技への挑戦】
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