〜体脂肪率を低く保ち続ける為に最も重要な要因とは〜

病気でもなんでも、そこへ至る過程において、明確なメカニズムを介し、基本的にはそれを辿ることで厳然たる原因を推測することができる。

ほわぁ〜んとした理由、たまたま自分の運が悪かった、皆がそうだから自分も、などは思考を放棄していたゾンビに過ぎない。

さて、上の副題を見やると、まず、最初に思い浮かべるのは遺伝子かも知れない。



β3AR遺伝子に変異があると、血中グルコースに対するインシュリン分泌が少ない上に、アドレナリンに対する脂肪細胞の脂肪酸放出反応が鈍い為、その分布上、内臓脂肪を溜め込みやすい。そして、正常型の人に比べて1日当たりの基礎代謝が200kcal低い。

UCP-1遺伝子に変異を持つ人は、正常型の人に比べて1日当たりの基礎代謝が200kcal低い。UCP-1は褐色脂肪細胞に存在し、基礎代謝に関わっているからだ。

ob遺伝子に変異を持つ人は、食欲抑制が弱い為、太りやすい。

また、上の系統の違う遺伝子を重複して保有している人は、無駄な消費カロリーが人よりもかなり少ない「節約エリート」である確率が高い為、正常型フルハウスのフィットネスエリートに比べて、大幅に太りやすく、また、痩せにくい可能性が高い。



今日では上のような解析から、体質に合ったアプローチを考える事が可能となった上に、多くの人に有効なメソッドが広く知られるようになった。もちろん、ダイエット専門サプリメントやその運用方法も進化を遂げている

ただし、私の意見は少々異なる。遺伝的要因による影響は喧伝されているほど大きな問題ではなく、生活習慣が全てであると信じている。もっとも、個々の体質を見極めた上で、良い習慣を編み出して、それを継続する必要があるので、体質予測は必要かも知れない。

いずれにしても、全スマホ時代によって情報収集と共有が飛躍的に楽になったにもかかわらず、明らかに大きく太った人が増えたのは何故だろう?



電車通勤小ネタになるが、9年前のサプマス・モトコー時代に電車通勤していた時と大きく異なる事象のひとつとして、ごん太りした人が一車輌毎に二人以上散見できるようになったことである。

もちろん、誰がみても百貫レベルの人達で、大げさに言うと、4人くらい降りてくることもある。

男性であれば絵に描いた様な立派なリンゴ型肥満。女性であれば資料として使えそうなほど見事な洋なし型肥満。そして、以前は滅多に見かけることのなかったその両方を併発したレアモン級のシャバ・ザ・ハット化してしまった人を毎日のように見かけるようになった。



「激太りしたなら、まず、これを疑え!」
「痩せたいなら、体脂肪率を低く保ちたいなら、これに気を付けよう」


この事象に関して、「コンビニがー」、「飽食がー」、「外食がー」、「お手軽な中食がー」、「ストレスがー」と言った一般論では全く説明が付かない。巨大化を生み出すメカニズムを持たないからだ。その程度であれば、小太りやポッチャリで済むのだから。全く身体に異常がなければ、例え遺伝的に不利であっても、あの体型を維持する為には厳然としたカラクリ・・・「莫大なカロリーの不断摂取」が必要となるからだ。普通は。

つまり、非常に経費のかかる異常行動を起こしていないのに、巨大な身体を維持している人は「遺伝子うんぬん」、「食生活うんぬん」の前に、「身体の何処かに異常をきたした」という過程を経ているはずである。

その「異常」の原因は恐らくたった一つのことだろう。

そして、それは今日、今のところ健康で、トレーニングライフやフィットネスライフをエンジョイしている人も、体脂肪管理において最も気を付けないといけない要素となった。たった一つのボタンをかけ違えてしまっただけで、だれもが激太りしてしまうからだ。

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#8へ続く



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