〜24時間アナボリックフルブースト実践編〜
イントロダクション


30歳以降の人が効率よく筋肥大するには「大量に食べる」と言った古典的方法が適さないことはご存じの通りである。

体脂肪と体型管理的はもちろん、成人病予防やがん予防の観点からも、長寿遺伝子発現等の抗加齢的視点からも、闇雲にタンパク質やカロリーを摂る行為は様々なリスクを高めて、結果的に現役期間を縮めることになりかねない。

さて、消化効率改善や日常並びに運動時の筋分解抑制を無視した場合、筋肉増強に最も重要なファクターとなるのが、筋肉工場が稼働しているか否かだ。つまるところ、筋合成のスイッチが入っていることが重要となるが、工場と同じく、その生産量を高めたいのであれば、ラインを止めずに24時間フル稼働させたい。

つまり、イメージ的には24時間、365日、筋合成が活発な状態を保つこと、・・・できるだけ筋合成バリバリの状態を長期長時間保つことが重要となる。



〜「筋肉を合成せよ!」という指令〜
細胞核に格納された遺伝子が翻訳され、筋タンパクの合成が活性化されて、血中の遊離アミノ酸が筋肉へ同化される状態を今日では意図的に作り出すことができる。もちろん、アナボリックステロイドなどを用いずに、極めて安全、しかも非常に高いレベルで、筋合成が活発な状態を保つことができるようになったのだ。

それが筋合成活性化を司るmTOR経路の活性化だ。

アナボリックmTOR経路が刺激されると、各種経路による筋分解にストップがかかるだけでなく、筋タンパクを合成せよという遺伝子からの指令が活性化され、タンパク同化が促進される。最初に日常における筋分解に関しては考えないとするととお断りしたが、筋合成が活性化すると、筋分解も抑制されるのだ。

さて、そのmTORを刺激するのが、ご存じの通り、アミノ酸界のスーパースター「ロイシン」とその貴重な代謝物「HMB」である。

また、これらの栄養素は直接的に遺伝子に働きかけるパワーが高い為、ホルモンレベルやホルモン感受性、速筋線維の比率等々の産まれながらの才能にあまり左右されないと言った特性を持つ。つまり、男女、老若を問わず、誰にでも嬉しい結果をもたらし易いのだ。

各種アナボリックホルモンレベルが低下しだしたアラサー以降の人ができるだけ長い時間にわたって、筋合成が活発な体内環境を維持したいのであれば、これらの栄養素を利用するしかないのだ。


では24時間フルタイムアナボリック状態を目指すに当たり、どのようなサプリメンテーションが適するか、次回以降考えていきたい。

#26へ続く



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