トレーニングやサプリメントによる成長ホルモン分泌促進は有意か?-1

ショートインターバルのレジスタンストレーニングやある種の栄養素摂取によって成長ホルモンの分泌が起こることが古くから知られている。

成長ホルモンはアナボリックかつカタボリックなホルモンである。

どういうことか?



成長ホルモンは骨格や筋肉での「同化」を促進し、それらの成長を助ける一方で、脂肪細胞に蓄えられた中性脂肪を脂肪酸とグリセロールに分解して血中へ放出する「分解」の役目を持つ。従って、ある組織にとっては同化作用を持ち、体脂肪に対しては分解という異化作用を示す訳だ。

ただし、筋肉における同化作用、すなわちアナボリック効果は成長ホルモン分泌によって誘発されるIGF-1という強力な同化ホルモンに由来すると言われている。

いずれにしても、成長ホルモンが持つ効果は、筋肉を付けたい人や体脂肪率を下げたい人、そしてその両方を欲する人には非常に魅力的に映る。その力を有効に使いたい、少しでもその分泌を高めたいと思うのは自然な欲求である。



ここで問題となるのは、トレーニングや一部の栄養素摂取によって起こる成長ホルモン分泌の増大は実際の身体作りに影響するほどのパワーを持つのだろうかという疑問である。

GH3例えば美容やアンチエイジング、そしてプロのボディビルディングで使用される成長ホルモン注射は実際に目を見張るほどの強力な作用を持つ。筋肉増強や脂肪燃焼のみならず、肌をはじめとする見た目の若返りや骨密度などの内面の若返りが顕著に起こる。

トレーニングやサプリによる成長ホルモン分泌増大量は、成長ホルモンの直接的供給に比べると僅かな量と考えられており、尚且つ、持続時間は非常に短い。量もさることながら、瞬間最大風速的な一面を持つわけだ。

そのような事象が実際に高い生理活性を持って、肉体へ大きな影響を与えるとは考えにくいと言う意見が以前から存在する。

しかし、トレーニングやサプリメントによるGH増大には高い生理活性があってしかるべしという実験結果は多く存在するのだ。

#2へ続く



Ex:GHブーストサプリ
グリコ「エキストラアミノアシッド
HALEO「RAPTOR

エキストラアミノアシッドの機密「GHブースト編

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