〜3つの真実 その2〜

2、筋分解を抑制し、筋合成を高める
「24時間アナボリック」


白人や黒人に比べ、どうして日本人の体型は貧弱なのか?

第一にアナボリックホルモンレベルが全く異なるからだ。血中にアミノ酸を送り込むことに成功しても、筋合成が活発な状態、つまり、筋肉工場がフル稼働の増強モードに入っていなければ、折角のアミノ酸も筋肉の材料として細胞に取り込まれることはない。

反対に身体がアナボリックな状態であれば、わずかなアミノ酸でも、無駄なく筋肉で補修と増強に利用さる。

このアナボリックな体内環境へ導く代表格がテストステロン(男性ホルモンである)。

白人や黒人のような筋肉隆々の身体になかなか到達できないのは血中テストステロンレベルが段違いに異なるからなのだ。

睾丸の重さを人種別に調査した結果のひとつによれば、二グロイド(黒人)73.4g、コーカソイド(白人)42g、モンゴロイド(黄色人種:香港人?※)19.4gとされ、テストステロン分泌の源泉たる睾丸の大きさの違いは歴然であり、テストステロンレベルもそれに準ずる。



体内でのテストステロン生成をMAXに高めてくれる優秀なサプリメントも存在するが、今一番注目されているのが、mTORという遺伝子に直接命令を下す経路を活性化する栄養素である。

必須アミノ酸のロイシンやその代謝物HMBを摂取することで、血中に放出されたロイシンやHMBが筋合成のスイッチをオンする命令物質として働き、筋肉へのアミノ酸摂り込みと固定が活性化することが判明している。同時に筋肉が分解されてエネルギーとして使われる「筋分解(カタボリック)」にストップがかかり、運動時や日常生活における筋肉の減少を食い止めることが可能になる。

この為、運動前や運動最中にはロイシンを含むBCAA、日常生活においてはHMBやロイシンなどを利用して、24時間筋合成が活発な状態を保つことが望ましい。

※ 同じアジア人でも、古モンゴロイド系と新モンゴロイド系に大別できるため、同じ日本人でも古モンゴロイド系の血が強い場合、睾丸サイズやテストステロンレベルは高いと推測される

3つめの真実へ続く



Ex:
シリーズ「テストステロン A to Z

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