筋肉増強を達成するための3つの真実
〜イントロダクション〜


どれだけプロテインを飲んでも筋肉は付かない!

それは当たり前の事だ。

10kgのプロテインを飲みきる頃には筋肉が付いているはずだと思う人は「子ども手当」を増やせば少子化を解消できると考えてしまう脳味噌と大差がない。摂取したタンパク質が如何に利用されるかという「プロセス」を考える思考習慣が抜けているのだ。

プロテインとは不足したタンパク質をお手軽に補給できるようにしたプロダクトであり、直接的に筋肉を増やす作用は全くない。

無論、「安いプロテイン!×安いプロテイン!コストパフォーマンスなんて言っているうちは、次に紹介する作用機序、メカニズムを理解するのは難しいかも知れないが、本気で肉体に変化をもたらしたいのであれば、過程や体質に目を向けて、取り組んで頂きたい。



〜3つの真実 その1〜

1、「消化吸収を高め栄養素の正味摂り込み率を改善する」

巨大な分子の塊であるタンパク質はアミノ酸やジペプチド、トリペプチドといった最小の単位まで分解されないことには腸壁を通り抜けて血中(体内)へ到達することはない。

タンパク質はまず、胃酸によって分泌されるペプシンに胃の中で充分にさらされ、消化の第一段階を終えないことには小腸での分解が進まない。胃酸による洗礼を受けずに小腸に到達したタンパク質は小腸で分泌されるタンパク質分解酵素では細かく分解することができないからだ。

この為、タンパク質食品を摂取したのなら、第一に胃でしっかりと消化される必要がある。



つまり、胃が弱い人がタンパク質食品やプロテインを摂取しても無駄なのだ。

無事、胃で第一段階の消化を終えたタンパク質は小腸にて様々なプロテアーゼによる分解を受け、タンパク質の最小単位であるアミノ酸やジペプチドへと姿を変えることで、ようやく腸壁を通過されることが許される。

この際、腸内細菌のバランスが悪い人の多くは腸壁に炎症や損壊が起こっていることが多く、未消化のタンパク質が腸壁を突破することで、大小のアレルギーを起こす。つまり、タンパク質をカッチリと消化するだけでなく、腸内細菌のバランスも重要となる訳だ。

di胃腸が弱い人がいくらプロテインを飲んでも意味がないことがお解り頂けただろうか?

下痢やガスが溜まってオナラが止まらないなんてもっての他なのだ。胃腸が弱い人はもちろん、強い人も適量のタンパク質を様々なテクニックを駆使して、完全分解&吸収に努める必要がある。

1、良く咀嚼する
2、胃酸の分泌を促す
3、タンパク質分解酵素を利用する
4、腸内細菌叢を改善する


その2へ続く



Ex:
シリーズ-タンパク質消化を促進せよ

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