【己を知れ＃23】素養を知るなら母を観よ?-16 : サプリマスターの「サプリ塾」

素養を知るなら母を観よ-16
「あなたのせいではない！・・・かも！？」-1

～私がポッチャリしているのは、ひょっとしたら、ママのせい？パパのせい？～

食べ過ぎや過度なオヤツ、そして、運動不足や筋量不足。これらの傾向がないにもかかわらず、太り気味の人は意外に多い。カロリーオーバーでもないし、部活動もそれなりにこなしてきたのに、私は昔っからポッチャリしていた！なんて人もおられるだろう。

このような生活習慣に何ら問題がないケースにおいて、太り気味になってしまう場合、原因は本人の行動由来ではない可能性がある。

主将「β3AR遺伝子変異」

β3アドレナリンレ受容体（β3AR）は白色脂肪細胞上と褐色脂肪細胞上に存在し、アドレナリンが取り付き、命令を受ける役目を担っている。

β3ARがアドレナリンを受容すると白色脂肪細胞から脂肪酸の遊離が起こるが、β3AR遺伝子に変異があると、β3ARがアドレナリンを受容しても、反応が鈍いとされる。また、褐色脂肪細胞はエネルギーを（無駄に）消費して熱を発する役目を持つが、このタイプの人は満腹中枢から褐色脂肪細胞へ伝わる刺激が弱く、褐色脂肪細胞での消費が少ない。

この為、β3AR遺伝子に変異がある人は、1日あたりの基礎代謝が200kcalも低い。全く同じ条件であれば、変異がない人と比べ1日200kcal消費カロリーが少ない為、1ヶ月あたり体脂肪900gに匹敵する6,000kcalも差が発生する。

また、β3ARは皮下脂肪よりも、内臓脂肪に多く存在しているため、β3AR遺伝子に変異がある人は内臓脂肪からの脂肪酸遊離が鈍く、内臓脂肪を蓄えやすい。この為、体型的にはリンゴ型肥満になりやすい。

さて、この変異は変異というほどマイナーではなく、1％以上の人が保有する多型と呼ばれるもので、何と日本人においては実に34％の人が保有している。皮下脂肪や顔はそうでもないのに、腹の中に脂肪が溜まっている人や冷え性の人は、この型を保有している可能性がある。

この遺伝子は性染色体由来ではないので、父も母も関係はないが、少なくとも親から遺伝する為、生活習慣に問題がなくても、太ってしまう原因の一つになるだろう。

日本人において34％と異常なまでに多いのは、消費カロリーが少ない個体は歴史で習ったような数々の飢饉やそれ以前の飢饉などを生き残り易かったからだとも言われている。つまり、省燃費の節約型遺伝子を持つ方が食糧難には適応的であり、変異型β3AR遺伝子保有者は時代を先取りしたエコな設計だったとも言える。

ともあれ、β3AR遺伝子に変異がある可能性が高い人がリーンなボディを保つには、一般論より少なくとも200kcal分は余分に努力する必要があるだろう。このタイプの人は基礎代謝が200kcal低いので、レジスタンストレーニングなどによって、筋量を増やして安静時代謝を増やすことが恒久的な解決方法となるが、少し視点を変えてみたい。

一旦溜め込んだら、手放しにくいという特徴に着目すると、食べ過ぎないことは元より、筋肉のインシュリン感受性強化や栄養分配改善を主な柱とし、体脂肪よりも筋肉へ栄養素が行き渡りやすい体内環境に誘導するアプローチが必要となるだろう。また、食事由来の脂肪吸収の抑制や阻害も有効である。

そのような目的を持った場合、有酸素運動よりも、筋肉のインシュリン感受性を高めるレジスタンストレーニングやサーキットトレーニングを採り入れつつ、GCS750やマッハ6などの栄養分配改善サポートサプリを食生活において採用すべきである。

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