〜食事に対するスタンス-3〜
「量より質 Part.2」
30代後半からは、食べた物の消化吸収を促進し、その利用率を高める努力をしないといけない。
こう書くと、あたかも若きハードゲイナーの人達と全く同じアプローチに見えてしまうが、実際の事情は異なる。
「量より質 Part.2」
30代後半からは、食べた物の消化吸収を促進し、その利用率を高める努力をしないといけない。
こう書くと、あたかも若きハードゲイナーの人達と全く同じアプローチに見えてしまうが、実際の事情は異なる。
確かに食べても体重を増やすことができないハードゲイナーは、消化吸収を高める為の「ありとあらゆる工夫」に努めないといけない。ただし、その消化吸収促進という条件を十二分に満たした上で、総摂取カロリーも増やす必要があるのだ。そして、それらの継続によって、長い年月をかけて消化のキャパシティを拡張しないといけない。
40歳前後ともなれば、様々な要因からDNAエラーに代表されるような病気や癌の因子を抱えているため、闇雲に食べる量を増やす手法は、健康年齢の延長と言った視点からはお勧めできない。
古くはNASAの火星移住実験の一環で、ローカロリー食によって健康状態が著しく向上することが判明している(※)。火星までの宇宙旅行を想定した密閉空間で2年間過ごした人達は、宇宙船生活を模しているため、好きなときに好きなだけ食べられる環境ではなく、普通よりもカロリーは少なめだったのだ。※ ちなみに外界と途絶された閉鎖空間での2年間は人間関係を最悪のものとしたそうだ。
この古典を持ち出すまでもなく、腹八分目の食生活の継続は、健康状態を改善するだけでなく、現在では長寿遺伝子を発現させ、寿命を延ばす可能性が高いことが解っている。
実年齢ではなく、肉体年齢。健康年齢。見た目。現役期間を重視するのであれば、30代後半以降は質とその正味利用率を重視し、量に関してはある程度の管理を心がけるべきである。
つまり、順序としてはこうなる。肉体年齢をいつまでも若く保ち、運動を楽しめる現役期間を延長したい場合、大量に食べるのは適さない。よって、1回1回の食事の質を大切にしつつ、その体内利用率と行く末をコントロールしたい訳だ。
〜消化と吸収を促す〜
・1回当たりの食事で摂取するタンパク質量は、最も利用率が高いと言われている20g程度を心がける
・1回当たりの食事から得られるタンパク質の消化を最大化する
HALEO「クリア」やKentai「ビッグイーター」や各種プロテアーゼの利用、胃酸の分泌を助け、摂取タンパク質の分解を促す。
・腸内細菌叢を最適化し、消化吸収の最終段階を円滑化する
・消化の必要がない遊離アミノ酸等の積極的利用
1回1回の食事を貴重な機会と考え、タンパク質の消化と吸収が滞ることがないように気を配り、トレーニング前後の栄養補給においては、プロテインの類ではなく、消化を必要としないアミノ酸系を利用する。
〜栄養の行く末をコントロールする〜
・インシュリン感受性の向上
レジスタンストレーニングの習慣、魚油とCLAを含むアルファリーン、ALAなどを活用する。
・インシュリン模倣物質の利用
ALAやフェヌグリークエキス、シニュリンPFの利用によって、アミノ酸やクレアチン、グルコースなどのインシュリンによって吸収が促進される栄養素の筋肉への吸収を促進する。
・食事の時間帯にアナボリズムを高める
ロイシンやHMBを利用して、筋合成のスイッチをオンにして、食事によって上昇した血中アミノ酸の筋肉での利用率を高める。
・食事の際に血流を高める
アルギニンやシトルリン、ブドウ種子エキス、ビニトロックスなどのNOサプリを利用して、筋肉への血流量を増大させることで、食事で得られた栄養素の筋肉への運搬量を増やす。
上の二つの工夫によって、20代の頃に比べて食事量を減らしたとしても、コンスタントに筋量を増やすことは可能であり、むしろ、何のギミックも仕込んでいなかった頃よりも、よほど筋肉の発達を実感できるはずである。また、食事の量と質をコントロールすると、高いレベルで健康状態が改善されるため、結果的にトレーニングクオリティも改善し、肉体改造が進む仕組みが手に入るのだ。
#17へ続く
【関連】
30代後半からの筋肉増強 イントロダクション
30代後半からの筋肉増強 #1
30代後半からの筋肉増強 #2
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30代後半からの筋肉増強 #17
40代からの競技への挑戦
40歳前後ともなれば、様々な要因からDNAエラーに代表されるような病気や癌の因子を抱えているため、闇雲に食べる量を増やす手法は、健康年齢の延長と言った視点からはお勧めできない。
古くはNASAの火星移住実験の一環で、ローカロリー食によって健康状態が著しく向上することが判明している(※)。火星までの宇宙旅行を想定した密閉空間で2年間過ごした人達は、宇宙船生活を模しているため、好きなときに好きなだけ食べられる環境ではなく、普通よりもカロリーは少なめだったのだ。※ ちなみに外界と途絶された閉鎖空間での2年間は人間関係を最悪のものとしたそうだ。
この古典を持ち出すまでもなく、腹八分目の食生活の継続は、健康状態を改善するだけでなく、現在では長寿遺伝子を発現させ、寿命を延ばす可能性が高いことが解っている。
実年齢ではなく、肉体年齢。健康年齢。見た目。現役期間を重視するのであれば、30代後半以降は質とその正味利用率を重視し、量に関してはある程度の管理を心がけるべきである。
つまり、順序としてはこうなる。肉体年齢をいつまでも若く保ち、運動を楽しめる現役期間を延長したい場合、大量に食べるのは適さない。よって、1回1回の食事の質を大切にしつつ、その体内利用率と行く末をコントロールしたい訳だ。
〜消化と吸収を促す〜
・1回当たりの食事で摂取するタンパク質量は、最も利用率が高いと言われている20g程度を心がける
・1回当たりの食事から得られるタンパク質の消化を最大化する
HALEO「クリア」やKentai「ビッグイーター」や各種プロテアーゼの利用、胃酸の分泌を助け、摂取タンパク質の分解を促す。
・腸内細菌叢を最適化し、消化吸収の最終段階を円滑化する
・消化の必要がない遊離アミノ酸等の積極的利用
1回1回の食事を貴重な機会と考え、タンパク質の消化と吸収が滞ることがないように気を配り、トレーニング前後の栄養補給においては、プロテインの類ではなく、消化を必要としないアミノ酸系を利用する。
〜栄養の行く末をコントロールする〜
・インシュリン感受性の向上
レジスタンストレーニングの習慣、魚油とCLAを含むアルファリーン、ALAなどを活用する。
・インシュリン模倣物質の利用
ALAやフェヌグリークエキス、シニュリンPFの利用によって、アミノ酸やクレアチン、グルコースなどのインシュリンによって吸収が促進される栄養素の筋肉への吸収を促進する。
・食事の時間帯にアナボリズムを高める
ロイシンやHMBを利用して、筋合成のスイッチをオンにして、食事によって上昇した血中アミノ酸の筋肉での利用率を高める。
・食事の際に血流を高める
アルギニンやシトルリン、ブドウ種子エキス、ビニトロックスなどのNOサプリを利用して、筋肉への血流量を増大させることで、食事で得られた栄養素の筋肉への運搬量を増やす。
上の二つの工夫によって、20代の頃に比べて食事量を減らしたとしても、コンスタントに筋量を増やすことは可能であり、むしろ、何のギミックも仕込んでいなかった頃よりも、よほど筋肉の発達を実感できるはずである。また、食事の量と質をコントロールすると、高いレベルで健康状態が改善されるため、結果的にトレーニングクオリティも改善し、肉体改造が進む仕組みが手に入るのだ。
#17へ続く
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