ミネラル勘違い-6
カルシウム & 骨の勘違いと注意点-後編

3Q:骨粗鬆症予防というほどではありませんが、以前、体組成計で計った際に骨密度が平均よりも低かったので、カルシウム剤やカルシウムサプリを利用してきました。ところが、先日の再測定では、更に骨密度が低下していました。一体全体、どうしたら良いか解りません。牛乳も頑張って飲んでいるのですが・・・。

今回もカルシウム不足が直接の原因とならない骨密度低下について考えてみます。

ひとつ目の原因は、

関節や骨を強くできるか?
筋トレで骨格は変化するか?

でお馴染みの要因が関係しています。




〜カルシウム不足ではない骨密度の低下-4〜
「負荷不足」


骨密度の維持には、運動の継続が重要な要素になりますが、運動に取り組んでいるのに、骨密度が改善しないケースが考えられます。

それがプールです。ただ、プールで骨密度が下がると言っているのではありません。骨のためにと運動しなければいけないという標語に従って、運動を始めた場合には、プールはあまり適さないと言う話です。

骨は物理的な刺激を直接的に受けることで、合成が促されて骨密度が維持されます。普通の運動では、重力による負荷が骨にかかりますが、水中ではそれが大幅に軽減されるため、骨への刺激がほとんどありません。この為、リハビリや足腰が痛い人の運動に水中歩行等の運動が適しますが、度を超えた水中生活は骨を鍛えて維持するには適しません。

以前紹介しましたが、宇宙空間などの無重力状態では、1日当り1%もの筋肉が減少し、薬を使っても骨の分解が進みます。同様に、身体に優しく血圧等の健康に良いからと言って、一日中、水の中にいては、骨密度の改善に繋がりません。

極端な例になりますが、実際に激しい負荷に全身をさらされる柔道選手は骨密度がかなり高く、反対に水泳選手は一般人よりも骨密度が低いというデータがあります。極端な例と言ったのは、このデータの元になっている選手は普通の人が嗜む時間とは比較にならない膨大な時間と成長期をそれに捧げている為、大人になってからプールでの運動に取り組んでいる方にそれが当てはまるとは言えないからです。

骨を丈夫にするには、ある程度の負荷が必要なので、毎日、水中で活動し、その時間が長い場合は、別枠で重力による負荷を与えた方が良いでしょう。



〜カルシウム不足ではない骨密度の低下-5〜
「タンパク質の摂り過ぎ?」


タンパク質を摂り過ぎると、血液のpH調節のために、骨に脱灰という現象が起き、血中にカルシウムが放出されて、骨密度低下の原因となると言われています。

この話が本当だとしても、身体を酸性に偏らせるほどタンパク質を摂るのは難しいのですが、骨密度云々の前に健康的にも経済的にも、タンパク質の摂り過ぎには注意したいものです。一般人であれば、自分の体重(kg)の同グラム数のタンパク質を摂取すれば充分と言われています(※)。70kgであれば、70gです。

運動する人は、その2倍と言われていますが、運動による筋分解から推察した目安なので、運動時や日常生活での筋分解を抑えつつ、1回1回の食事における消化吸収を意識すれば、より少ないタンパク質摂取量でも全く問題ありません。欲張ってプロテインをがぶ飲みしない方が得策なのです。

理論的にはありそうでなさそうな現象ですが、プロテイン超ヘビーユーザーの経験談的として散見されるので、ひょっとしたら現実にも起こりうるのかも知れませんが、個人的にはpH調節説ではなく、プロテインに含まれるカルシウムの摂り過ぎが骨密度低下を引き起こしているのではないかと考えています。

な、何だってー!?
カルシウムを沢山摂っているのに骨密度が逆に低下するとは、これ如何に?

親玉編へ続く



【Ex】
関節や骨を強くできるか?
筋トレで骨格は変化するか?
最高の経口摂取活性(体内利用率)「VIVO
鉄分フリーのMVM「NBG

【関連】
ミネラル勘違い-1
貧血 & 鉄分不足の勘違いと注意点-前編
ミネラル勘違い-2
貧血 & 鉄分不足の勘違いと注意点-中編
ミネラル勘違い-3
貧血 & 鉄分不足の勘違いと注意点-後編
ミネラル勘違い-4
カルシウム & 骨の勘違いと注意点-前編
カルシウム & 骨の勘違いと注意点-中編
カルシウム & 骨の勘違いと注意点-後編
カルシウム & 骨の勘違いと注意点-親玉編

サプリマスターが解決-まとめ
サプリマスターが解決-まとめ Part.2