30代後半からの筋肉増強 ＃11

〜各種ホルモンレベルの調整-8〜
「実践編-概要」

30代後半以降のトレーニーや競技者が筋肉を付ける目的でアナボリックホルモンにのみ着目した場合、コルチゾールレベルが極力高まらない様に留意しつつ、テストステロンと成長ホルモンなどを最大限に高めたいと考えるはずである。

ただし、最も頼れるアナボリック要素として、インシュリン関連の強化を忘れてはならない。比較的性別や年齢の影響が少なく安定的に分泌しやすい強力なアナボリックホルモンであるインシュリンの筋肉での感受性を高める事が重要となる。

しかしながら、年齢と共に体脂肪が落ちにくくなる為、体脂肪の蓄積を招く多量のインシュリン分泌は、特定の条件下以外は避けないといけない。その為には、体内であたかもインシュリンのような働きをしてくれるインシュリン模倣物質を積極的に活用すべきである。ALAやフェヌグリークエキス、シニュリンPFなどだ。

上に挙げた要因を加味して、サプリメンテーションを組むと、「予算が有り余って仕方ない！ 基本サプリ編」で紹介した内容に近くなり、2〜3ヶ月程度の期間は良好な結果が得られるはずだ。しかし、あくまでもトッピング全部乗せプランというのは、短期間でのインプルーブ達成やプラトー突破など、普段と環境や刺激を変えるショック療法に近い。

そこで、普段は長期的視点に立った、より現実的、実践的なサプリメンテーションを組むのが理想的である。

つまり、常に様々なアナボリックサプリを全種類摂取し続けるのではなく、「テストブースト期」、「GHブースト期」、「非テスト期」とサイクルするのが良い。当然ながら、それらに適した運動プログラムが課せるようトレーニングもサイクルしないといけない。



今回は簡便に考え方を解説したい。

テストステロンブースターを利用したテストブース期は、最も強力なアナボリックホルモンであるテストステロンレベルを高めて、タンパク同化を促すのが目的である。世界中を見渡しても、テストステロンブースターには未だにインチキな製品が多いが、幸運にも我々は極めて評価が高い実績を持つETBとT-JACKを選ぶ事ができる。ただし、如何に優秀な製品と言えど、テストステロンブースターはサイクルする必要があるので、連続使用はあまり好ましくない。

つまり、テストステロンブースターを2ヶ月程度使用したら、1ヶ月程度、オフを取る必要があるわけだ。

このオフ時のアナボリズムをテストステロンブースターオンサイクル時と同等に保つことがコンスタントな肉体のインプルーブに繋がる為、サプリメンテーションのメリハリを付ける目安をここにロックオンする。この弱点ともなり得る時期には、テストステロンの代わりとなるようなアナボリックパワーの高い栄養素を積極的に摂取する訳だ。

アナボリック作用の強い栄養素やサプリメントのトップとして、HMBやマッハ6を挙げることができる。

これらは、30歳以降の運動実践者が筋肉を付きやすくするために、常日頃、毎日継続することが理想の一つではあるが、サプリメンテーションとトレーニングのサイクルにメリハリが付きにくいと言う点と、予算と言った問題がある。

ある程度予算がある人は、テストステロンブースター摂取期間とマッハ6やHMBの摂取期間が被っても構わないが、そうではない場合、テストステロンブースターオフ期間にマッハ6やHMBを持ってくるのが良い。テストステロンに頼れない時期にHMBを含むサプリやマッハ6を採用するのだ。

具体的には、1日分に充分なHMBを含むクレアボルブラックやホエイプロテインSPなどを採用する。が、単にプロテイン補給とHMB補給を一緒に済ませたい場合でも良い。クレアボルブラックを選んだのなら、筋力アップ重視のトレーニングに切り替える。

・・・と言った具合に、短期的なブレイクスルーには「サプリメント全部乗せ」の豪華なサプリメンテーションも有効であるが、長期的な継続性やメリハリと言った視点からは上のような考えに至るのである。

＃12へ続く



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