〜各種ホルモンレベルの調整-7〜
「まとめ」


30代後半からの筋肉質な身体作りには、ホルモン調節こそが最も重要であると言っても過言ではない。

10代、20代と比べて、アラフォーやアラフィフが決定的に異なるのが、各種アナボリックホルモンレベルやカタボリックホルモン比率である。

体内ではアナボリックホルモンという接着剤が筋組織へのタンパク同化を促進する一方でカタボリックホルモンという剥離剤が筋肉からアミノ酸を引きはがして分解してしまうシーソーゲームが絶えず繰り広げられているが、30代後半ともなれば、アナボリックホルモンとカタボリックホルモンの比率が変化しているのがほとんどだろう。

つまり、接着剤の量や効果が目減りしている場合、高タンパク食品やプロテインを多く摂取すると言った手法は、余り意味を成さない。取り組むべき事項の優先順位が異なるのだ。



高ストレス環境下に身を置いていなくても、アナボリックホルモン生成が低下していくことで否応なしに筋分解に関してほぼ万能のワンマンアーミーである「コルチゾール」比率が高まるため、まずは無駄なコルチゾール分泌を抑制することから始めないといけない。

その上で、希少栄養素の充実やトレーニングテクニックによって、各種アナボリックホルモンの生産量を向上させることに力を注ぐべきだろう。

これらの優先がただ単にトレーニングをして沢山食べれば筋肉が付く年代との決定的な違いである。



コルチゾール
抑制したい→各種対策には薬のようなシャットダウン効果はない→徹底的に取り組む

テストステロン
増産したい→専用サプリや行動修正、トレーニングによってテストステロン生産を促進する

成長ホルモン
増産したい→専用サプリやトレーニングによって分泌を促進

IGF-1:
成長ホルモンによって分泌が促されるが、直接的な摂取は避ける
☆ 40代以降は多かれ少なかれDNAエラーを持っているため、若い人と決定的にアプローチが異なる

インシュリン
部分的に利用したい→トレーニング直後や朝食時
☆ 体脂肪は付きやすく、また落ちにくいので、若い人とはアプローチが異なる

少ないインシュリン分泌で最大の効果を得たい

GCS750やアルファリーン、マッハ6などを活用して、筋肉のインシュリン感受性と筋肉への栄養分配を高め、日頃から脂肪合成が起こらないようにする

エストロゲン
下げたい(男性のみ)→アブラナ科の植物やフラックスシードオイルなどの積極的利用、特殊な栄養素の利用
→チンゲンサイやブロッコリーの積極的摂取は、結果的に癌などの予防に役立つ

甲状腺ホルモン
安定させたい→高すぎても低すぎても×

甲状腺を大切にする→その行為が結果的に健康やアンチエイジングに繋がる

副甲状腺ホルモン:
安定させたい→骨や歯、精神機能のためには高すぎても低すぎても×

副甲状腺を大切にする→その行為が結果的に健康やアンチエイジングに繋がる



一般的な理解では、アナボリックホルモンであれば、何でも増えれば良いとなっているが、年齢を重ねた場合はアプローチが異なり、各種ホルモンレベルを調節するための行為が結果的に肉体年齢や健康を良好に保つことに役立つように取捨選択できることが年相応の知性を持つ事の証明となる。

#11へ続く



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