Q:効かせ難い部位対策Part.2シリーズを読んでからラットマシンで背中のストレッチ感を意識しているのですが、思ったように広背筋が伸ばされている感覚をつかむことが出来ません。

プル種目におけるストレッチ感増強-応用編

前回は、ラットマシンにおいて、ストレッチ感を得るための工夫について考えてみました。あれこれと工夫し、精密にセッティングすれば、誰もがラットマシンで充分な刺激が得られそうにも思えますが、実の所、ラットマシンにはテクニックでは解決できない問題があります。

ひとつは、身長があまりに高い人や長いリーチに加えて高い柔軟性を持つ人の場合、どのようにマシンを設定しても、マシンによってはトップポジションで背中が伸びきらないという現象が起こります。

また、セッティングや手法はバッチリでも、マシンの軌道が自分にはシックリこないという場合もあります。

このように、ラットマシンそのものが自分に適さない場合は、チンニングデビューするのが手っ取り早いです。



1、チンニングは可動域が大きい

チンニングバーの位置は、地上から2m前後の位置にあり、また、膝を折って行うことができるので、規格外の身長やリーチを持っていても、広い可動域を確保することが出来ます。

腕を伸ばしきったトップポジションで「たるみ」が発生することがなく、強いストレッチ感を背中に与える事が出来ます。



2、チンニングは軌道が自由

チンニングは軌道が安定しない為に難易度が高い種目ではありますが、その分、自由にムーブメントを決定できるので、自分に最適な動作をしやすいと言う利点があります。

慣れは必要ですが、動作の最中は勿論、トップポジションやボトムポジションでの負荷のかかり具合を調節して、ラットマシン以上に背中の筋収縮を感じ取ることも可能です。



3、チンニングは刺激がダイレクト

ラットマシンは、カムやケーブル等の多くの器機を介して、ウエイトの重みが自分へと伝達されます。

これに対して、全く異なるのが重りとの間に何も介さないチンニングです。自分自身がウエイトそのものである為、ダイレクトに重りによる刺激で背中をヒットすることが出来ます。

重力によって背中が引っ張られる感覚は、ラットマシンのケーブルで「上に伸ばされる」感覚とは異なり、筋肉を感じ取りやすいだけでなく、芯まで伸ばされる感触が得られます。

終着駅編へ続く



【Ex:チンニング小話シリーズ】
もし、家トレすらば! Part.1 
もし、家トレすらば! Part.2-前編
もし、家トレすらば! Part.2-後編 
初心者のチンニング(懸垂) 前編
初心者のチンニング(懸垂) 後編
チンニング(懸垂)小話
上級者向けチンニング

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効かせ難い部位対策Part.2 #1
効かせ難い部位対策Part.2 #2
効かせ難い部位対策Part.2 #3
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効かせ難い部位対策-2
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