aトレーニング後に起こるグリコーゲン超過補填やタンパク質合成の増大という身体の再構築には、莫大なエネルギーを必要とします。ウエイトトレーニング後には何を食べても太らないと言われる所以です。

ところが、有難い教典に従って、トレーニング直後にゴテゴテしたサプリメンテーションを採用すると体質や環境によっては不都合が起こってしまいます。

ひとつは、トレ直後のサプリでお腹が一杯になってしまい、栄養補給の本命である食事が入らなくなって、結果的に再構築に必要なカロリーや栄養素を満たせないという本末転倒な現象が起こりうることです。

もうひとつは、運動によって美味しく感じる上に何でも食べて良いはずのトレーニング後の食事を楽しめないという不幸が起こることです。奥さんに怒られる人もいるでしょう。

このような場合、トレーニング直後の栄養補給は、

A:グルタミン
B:アミノタブ系やアミノパウダー
C:A+B

A〜Cのいずれかに、運動量や体重を加味しつつ、満腹にならない程度に軽く糖質を補うというコンパクトかつスピーディーなスタイルが良いでしょう(※)。

量も少ない上に消化吸収が早いので、その後の食事の際に胃が重たくなることがないからです。



さて、ここまで読むと、アミノタブ系をトレーニング直後に勧めているように思えるでしょう。

確かにアミノタブ系は、トレーニング直後のスマートな栄養補給に適しますが、一番のオススメは日中の血中アミノ酸レベルを保つ目的での利用です。

食事と食事の間にドロップタンクA兵装などで、ゴクゴクと栄養補給するのも良いですが、気が向いた時にジャラジャラと手に取って水などのドリンクで流し込むという運用方法です。



トレーニング前後の栄養補給は確かに大切ですが、24時間、1週間、1ヶ月といった視点で観れば点でしかありません。その他の時間、すなわち、日常生活の時間の方が遙かに長大なのです。

そして、勤務中などの日常において、食事と食事の間が離れ過ぎてしまうことや食事が一食抜けてしまうことは、1週間の内で何度もあるはずで、その際に発生する糖新生によって分解されてしまう筋量は、トレ前後の栄養補給時のコストや努力を吹飛ばしてしまうことでしょう。

自動車や会社のデスクにアミノタブ系のボトルを常備しておけば、いつでも手軽に素早く血中アミノ酸濃度を高め、キープすることができます。



ちなみに大豆ペプチドには穏やかな減量作用があると言われているので、増量期の間食にはロイシンが強化されたアミノスパイク、減量期の間食にはアミノスーパータブと使い分けてみるのも一興です。


※ A〜CのどれかをドロップタンクB兵装に詰めて、リアルゴールドくらいの容量のジュースで流し込むようなイメージ

応用編へ続く



【Ex】
トレ直後メシ
ポストワークアウト問答2006

【関連】
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