Q:サプリ塾の本日の講義では、カーボサプリやカーボ入りプロテインの解説が出てきませんが、何故なのでしょうか?オススメではないのでしょうか?

前回挙げた通り、糖質主体のカーボサプリや糖質を含むプロテインには、以下の欠点があります。

A:過剰に摂り過ぎた場合、即、体脂肪合成に繋がる
B:体格、体質、状況によって、糖質の代謝が異なる
C:糖質摂取によるインシュリン分泌反応は、人によってまちまち

これらの注意点がある為、カーボサプリやカーボ入りプロテインの過剰摂取を続けた場合、大げさに言うと副作用が発生する可能性があるのです。

タンパク質食品であるプロテインに対する誤解として、「肝臓や腎臓への負担」という都市伝説があります。

もちろん、プロテインを常識的な量を継続する分には何ら問題はないので、この噂は全くの嘘と言っても良いでしょう。そして、トレーニング日やその翌日、あるいは数週間くらいならメリハリ付けの為にタンパク質を多めに摂取しても構わないでしょう。

ただし、元々、先天的や後天的に肝臓や腎臓に問題がある人は、タンパク質に限らず、特定の栄養素を大量に摂るべきではありません。

ビタミンミネラルに関しても、脂溶性ビタミン以外は大量摂取をしても不要分は排出されるので、短期的または長期的に多めに摂取しても経済面以外は問題が起こらないでしょう。



これに対し、糖質は過剰に摂取した場合、既往症の有無にかかわらず、誰でも平等に体脂肪へ蓄積されると言う問題を持ちます。

糖質に対してインシュリンがドバドバ出てしまう体質の人は特に注意が必要です。

逆に糖質摂取によってインシュリン分泌反応がほとんど起こらない人が多量の糖質が入ったサプリを利用すると血糖値が中々下がらないという問題に直面するでしょう。

如何なる体質であっても、長期にわたってグリセミック指数が高い糖質を利用したサプリメントを大量に摂取すれば、運動を継続していても糖尿病のリスクが増大するはずです。

そして、当たり前ですが、糖尿病の人やその予備軍の人達は、グリセミック指数の高い糖質を積極的に使用すべきではありません。マークシート的思考では、病気があっても「賢くピンポイントで利用すれば良い」となりますが、その最適量は誰にも決定できないのです。



健康で運動頻度が高く、そして筋量が多い人がピンポイントで自分なりの適量を使用する分にはカーボサプリやカーボ含有プロテインは便利ですが、自己分析が足らない上に無計画なその利用は他の栄養素と異なり、多少のリスクを背負うことになるでしょう。

次回は最後に最も単純で決定的な話をしてみたいと思います。

後編-4へ続く



【Ex】
サプリメンテーションに迷わないための一つの指針

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