「インシュリンキック」-前編

タンパク同化などのアナボリック作用を促進するホルモンと言えば、誰もがテストステロンを思い浮かべるだろう。

しかし、我々にとって最も身近でかつ、性差や才能の影響が少ないアナボリックホルモンは、インシュリンである。

つまり、インシュリンは誰もが常に留意しコントロールすべきホルモンであり、多くの人にとって第一に頼りになるアナボリックホルモンでもあるのだ。

インシュリンがクレアチンの筋肉への摂り込みを促すことはトレーニーの間では良く知られているが、必須アミノ酸を筋肉に同化する作用があることも忘れてはならない。

そして、インシュリンは脂肪合成を促進するアナボリックホルモンであることも肝に銘じておこう。



前回は、このインシュリンの強力な同化作用を利用する為に、筋肉のインシュリン感受性を高めると言う方向性について考察した。

筋肉のインシュリン応答性が高まれば、

・筋肉へより多くの栄養素が固定される
・脂肪細胞への栄養供給が減る
・インシュリン自体の分泌量も減り、脂肪細胞の肥大を防げる
・ついでに糖尿病の予防にもなる

と言ったプラスの効果を得ることが出来る。


後でもう一度注意するが、次の話に進む前に上記をクリアして欲しい。

中編へ続く



【栄養摂取の新常識】
「栄養分配改善法」-序-1
「栄養分配改善法」-序-2
「栄養分配改善法」-序-3
「栄養分配改善法」 #1-前編
「栄養分配改善法」 #1-後編
「栄養分配改善法」 #2-前編
「栄養分配改善法」 #2-中編

「筋分解抑制優先法」-序論
「筋分解抑制優先法」-実践編
「消化吸収促進法」-基礎
「消化吸収促進法」-実践応用編
「体脂肪合成抑制優先法」-体脂肪を減らすならまず合成を抑制しよう