怖い話第二夜のあとがき
〜勝利者などいない、戦いに疲れ果て〜


マスターは、ちょっと文盲気味で文字系サイトが苦手なので、面白ログのまとめサイトに目を通した事が全くありませんでした。

ところがある時、リンクを辿る内にとあるサイトを見つけ、読みふけってしまいました。

不倫板まとめというサイトです。

事実は小説より奇なりと言いましょうか、そこに展開される愛憎劇は、どんなおどろおどろしい怪談よりも恐ろしく聞こえます。そして、交通事故と同様にいつ自分が同じ立場になるか解らないものですが、それらのストーリーから回避や解決方法を学べることが少ないという現実が更に気持ちを陰鬱にさせるのです。

それは、既に事が起こってしまったので、経過を検証したり反芻したりするのではなく、事後処理のために相手を法律によって如何に追い込むかというロジカルなテクニックを学ぶサイトだからでしょう。

間男を追い込んで復讐を果たす話は、時に痛快さを感じさせますが、よくよく考えてみると、大抵の話が勝利者不在で、結局は関係者全員が大ダメージを負っています。しかし、それでも前に進むしかない。自分にその勇気や気概があるか?と問いかけられているようです。



男も女も生物としては、子孫にバリエーションを付けたいという本能が備わっており、生存機械としての有機体の目的としてはそれが全てでしょう。一見、矛盾するような嫉妬心と浮気心の同居も、生物としては正しい適応なのです。

本能や単なる機能性から見ても、パートーナーの心変わりは自然現象なので、そもそも不可避かも知れません。

一方、やや非科学的な表現をすると、人間は一人一人自由な魂を持って生まれて来ているはずです。その元来は自由であるはずの他人の魂を自分の都合やエゴ、理屈だけで束縛するのも難しいでしょう。



いくら生々しい体験談を読み漁ったところで、パートナーの心変わりや浮気を防止するような攻略法を見出すことはできません。元から攻略法などないからです(※)。

結果に対して結局の所、法に頼るしかないというシーンにおいては、「自分は決して心変わりをせず、相手を絶対に裏切りません」という法的契約が結婚システムと言う定義で争いますが、そもそも結婚する時の目的は違っていたはずで、白黒付けるには仕方ないとはいえ哀しくなります。

ただ、読んでいて、自分だったらこの勇気ある決断を選択できるだろうか?決着が付くまで心が持つだろうか?大ダメージでも自己の尊厳をとるか?ダメージが少ない方に妥協するか?などと、深く考えさせられるだけでなく、心まで揺さぶられることもあります。

そして、これらの事から学べる最大の教訓は、人妻に手を出してバレたら金銭的にも社会的制裁的にも大ダメージなので、婚約者のいないピンの女の子にせよと言うことです(ジョーク)。



※ ある研究では男側が圧倒的に魅力的である場合やかなりの地位にある場合、浮気や托卵される確率が低いとされる

※※ 男女の長続きのテクニックなんて本当はなく、結果的に長続きするのは、一目惚れでベッタベタの相思相愛ではないかと?



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