チーターの肉を食べたからと言って、脚が速くなるわけではないのと同様に、摂取した栄養素が必ずしも自分が思った場所で利用されることはない。

多くの人は、タンパク質を摂取したのであれば、それが筋肉の合成に利用される事を望み、糖質であればグリコーゲンとして蓄えられることを望むだろう。

しかしながら、肝臓での代謝を免れて筋肉で代謝されるという特性を持つBCAAという特別な例外を除けば、ほとんどの栄養素は体内の代謝システムが判断する必要箇所へと配分される。

摂取したタンパク質の行き先は、筋肉だけではなく、需要と重要度が高い器官へも分配されるのだ。

糖質に至っては、タンパク質以上にコントロールが難しいかも知れない。自分の意志や目的、願望など及ばないこともあるだろう。

炭水化物の摂取においては、需要の有無にかかわらず、体質や性別によっては、脂肪合成のスピードが他の代謝とさほどかわらない場合があり、摂取量の如何にかかわらず、想定外の不本意な結果(体脂肪としての貯蔵)を産むケースもある。



栄養分配改善法とは、食べ物を食べて得た栄養素の行き先をなるべく筋肉に分配されるようにコントロールしようという考えとその手法である。

運動して栄養を摂れば、それが見る見るうちに筋肉へ送られて、体組成が改善されるという誰もが抱く一般的なイメージも代謝の観点から考えると完璧には達成しがたい。

人によっては難題となるこの課題に対し、栄養摂取時のテクニックや最新の高級スポーツサプリメントを利用することで、解決と改善し摂取栄養素の分配コントロールを目指すのが、栄養分配改善法なのである。

イントロダクション-3へ続く



【栄養摂取の新常識】
「栄養分配改善法」-序-1
「栄養分配改善法」-序-2
「栄養分配改善法」-序-3
「筋分解抑制優先法」-序論
「筋分解抑制優先法」-実践編
「消化吸収促進法」-基礎
「消化吸収促進法」-実践応用編
「体脂肪合成抑制優先法」-体脂肪を減らすならまず合成を抑制しよう