「エピローグ後編」

クレアチン小クレアチンはサイクルすべきか?
それとも、オフをとらないノンサイクルで摂取し続けるべきか?

クレアチンには、

・筋力アップによるパフォーマンスアップ効果
・パフォーマンス改善によるトレーニングクオリティの向上
・筋肥大効果
・代謝促進

等々の多岐に渡る効果とそれらがそれぞれに顕著に発揮されるため、特別な理由がない限りは、オフを設定せずに継続する方が多くの目的にプラスになります。

上は体感や数値的向上などの直接的なメリットが主ですが、エピローグとしてミクロの世界での間接的な作用でありながら巨視的には大きな結果を生み出すクレアチンの秘密に迫ってみましょう。

「ミオスタチン阻害剤としてのクレアチン」

成長因子の一種であるミオスタチンは、筋肉のサテライト細胞の増殖を抑える働きがあります。その働きによって、このホルモン様物質は筋肉の成長を抑制しています。

ウエイトトレーニングは、このミオスタチンの生成を抑制することが知られています。

継続的なウエイトトレーニングは、ミオスタチンの発現を阻害して、筋肉を発達させるのです。



実はクレアチンもまたミオスタチン生成を阻害することが判明しています。

ウエイトトレーニングとクレアチンを組合わせることで、更なるミオスタチンレベルの低下が起こるそうです。

つまり、継続的なクレアチン摂取は、ミオスタチンレベルを低く抑え続ける一過性ではない可能性があるので、当然ながら筋肥大に大いに貢献すると考えることができます。



そして、ミオスタチン抑制によって、筋肉のサテライト細胞活性による筋線維増殖や細胞核の増殖が促進されれば、筋肥大が起こるだけでなく、その肥大した状態がキープされやすい上にトレーニングを中断しても元に戻りやすいというマッスルメモリーを手に入れやすくなるはずです。

人並み外れた筋肥大は、数年間、あるいは10年以上かかって達成される現象です。長期のスパンで見た場合、多くの人が仕事や家族関係、そして怪我などでトレーニングを中断せざるをえない時期を持ちます。この時にどれだけ筋線維増殖や細胞核増殖が起こっているかが重要になります。

ミオスタチンを阻害してマッスルメモリーの容量にも影響を及ぼすクレアチン摂取は、短期のパフォーマンス改善のみならず、長い年月を費やすトレーニングの結果を左右する可能性があるのです。

運動パフォーマンス向上だけでなく、単純な筋肥大、しかも、年月をかけて人並み外れた体格を目指す場合においては、クレアチンを摂取しない期間があるなど以ての外で、ノンサイクルで細く長く続けるのがベストなのかも知れません。

そして、これがクレアチンヘビーユーザー達やノンサイクル摂取者達が圧倒的にデカイ理由のひとつなのでしょう。

オマケ編へ続く



【Ex】
クレアチン製品の選び方-前編
クレアチン製品の選び方-後編

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