「ウチの旦那と来たら、トレーニングや自分の趣味ばっかりで、全然子育てを手伝ってくれないのよ」

とお嘆きの方がおられたら、そんなに男を責めないで欲しい。

個人差はあれど、男は子育てが得意かつ大好きには設計されていない。男と女には繁殖戦略に決定的な違いがあるからだ。

女は、物理的にも時間軸的にも生涯に産むことができる子の数が限られる。また、妊娠出産そのものがその個体の負担にもなる。ただし、最大のメリットは、自分で産んだ子供は、100%自分のDNAを受継ぐ紛れ無き実子であることだ。

対する男は、死ぬまで精子を作り続けるので、理論上は無限に子種をばらまくことができる。そして、妊娠出産によるダメージやリスクを負うことはない。しかしながら、最大級の弱点を持つ。それは、パートナーが産んだ子供は、DNA検査をしない限り100%自分の子供である保証がないことである。

繁殖戦略を担う基本設計のコンセプトがそもそもにおいて、全く異なるわけだ。



遺伝子がもたらす本能的な愛情は実母の方が理論上は強い。また、繁殖戦略がバラマキ型であるので、一点集中的な投資が苦手であるため、子供に対する執着心も実母に比べれば劣るのが男の本能であろう。

自己犠牲、自己を滅しての子育てにおいては、実母に軍配が挙がるのは設計上致し方ないことなのだ。

もちろん、個体差もあるし、それまでの人生で築き上げた価値観は各々異なるので、子育て大好きパパや母親よりも愛情や執着心が強い父親もいることだろう。

しかし、設計上、プログラム上は元々子育てに向いていないので、少しでも子育てや家事を手伝おうものなら、双手を挙げて褒めてあげて欲しい。

#2へ続く



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