総合格闘技はフィジカル勝負の時代に
#2「総合格闘技のためのウエイトトレーニング」


前回は随分と偉そうな事を語ってしまいましたので自分の事を語るのはなかなか辛いものがありますが…(汗)

今回は僕自身のウェイトトレーニングの歴史というと大袈裟ですが…まぁどんな感じでウェイトトレーニングを始めて~どのように体やトレーニング方法を変化させて~現在はどのようなトレーニングをしているかを紹介させて頂こうと思います。
14
まず時を遡ること約7年…当時24歳の僕はルネサンスというフィットネスクラブで働いていました。

その頃の僕が取り組んでいたスポーツは高校の頃からやっていたゴルフくらいだったので…ルネサンスでは太らない為に有酸素マシンでトレーニングするのがほとんどで、ウェイトトレーニングはマシントレーニングを少し行うくらいでフリーウェイトはほとんどやっていませんでした。

そんな時にルネサンスにある男がやって来ました…その男はトレーナーの僕に「ベンチプレスの補助入って貰って良いですか?」と言ってきました。

タンクトップ姿のその男の体はとにかく筋肉質でボディビル的に言うとサイズ&カット共に申し分なく…しかもかなり黒かったので間違いなくボディビルダーだと思いました。


  
ベンチプレスの補助に入る為にベンチ台に行くと…160kgくらいで重量がセットされてました。

正直「マジかよ…ホンマに挙げれんのかぁ~?」と思いましたが…ブリッジは使っていたもののしっかり胸まで下ろして自力で1レップス挙げて2レップスくらい補助に入りました。

ルネサンス自体は普通のフィットネスクラブなんでベンチプレスで100kgを挙げる人間も見た事がなかったので「こんな奴も居るんや~…」って感じでかなりカルチャーショックを受けました。

ベンチプレスが終わった後に「何のスポーツをされてるんですか?」と聞くと「修斗っていう総合格闘技をやってるんですよ」と返事が返ってきました。

その時に「何処でやってるんですか?見に行っても良いですか?」と聞いたのが僕にとって総合格闘技とウェイトトレーニングを始めるきっかけになりました。

その補助に入った男こそ僕の師匠の三島☆ド根性ノ助だったのです!!



その時の印象があまりにも強烈だったので…強くなる為には筋肉を付けなアカンわぁ~とにかくベンチプレスで重量を挙げなアカンわぁ~と思いたくさんのトレーニング雑誌を読みあさりました。

ボディビル雑誌も読みました。

で…その時に出した結論がとにかく体重を増やそうという事でした。



もともと臓器は強かったので大量のプロテインを飲んだり沢山食べたりはあまり苦にはならなかったので…とにかく食べまくりました。

ウェイトトレーニングを始めた当初の体重は67~68kgでしたが…半年後くらいには93kgくらいまで増やしました・・・。ベンチプレスも初めて挙げた時は60kgも挙がりませんでしたが…110kgくらいは挙がるようになりました。

ただ…周りからはただのデブにしか見られない体系になりました。



その頃になるとフィットネスクラブのフリーウェイトの重量では物足りなくなったので家の近くにあったボディビルジムに通うようになりました。

そこはコンテストを目指すボディビルダーが多く集まるトレーニングジムだったので…僕自身もコンテストビルダーの体に憧れて二頭筋や三頭筋のピークを作る為のトレーニングや大胸筋に厚みを出す為のトレーニングetc。。。まぁいわゆる効かせるトレーニングをたくさん行っていました。

当時はもちろん格闘技に必要な筋力&筋肉を付けていく事を最優先にウェイトトレーニングをしていましたが…それと同じくらいカッコいい体(ボディビル的な…)になりたいという願望も強くありました。

もちろんボディビルでは全身の筋肉をバランス良く発達させる必要がありますので、そういった意味では全身を使う総合格闘技においては非常に有効だったと思います。

ただ…僕自身はアマチュアの頃には全く感じた事はなかったのですが…パンクラスのデビュー戦(ウェルター級75kgの階級でした)で「自分は他の選手に比べてスタミナが無い!!」という事を強烈に思い知らされての敗北を喫してしまいました。



そしてデビュー戦から約4ヶ月後に再びパンクラスからオファーが来ました。

前回の失敗を繰り返さない為にスタミナトレーニングをかなり重点的に行いました。

道場でのサーキットトレーニングでも他のプロ選手よりもしっかり動けていましたし、他の道場生と走りに行ってもかなり差を付けるくらいのスタミナは身に付けていました。

試合前「今回はスタミナ負けする事はないやろ~」と思っていましたが…またまた1Rでスタミナを切らしてしまいました。しかもこの試合では前半は相手を圧倒していたにも関わらず…最後はスタミナが底をついてしまっての敗北だったんで本当に自分はスタミナが無いなぁ~と実感させられました。



ただ…この時いくつか気付いた事がありました。
(以下の内容をお読み頂くには、納品書添付のパスワードをご入力下さい)

13-3「アメリカ武者修行編」へ続く



【関連】
シリーズ「本日の13さん(花澤選手)

オフラインコンテンツ・バックナンバー

総合格闘技はフィジカル勝負の時代に「自重を使った補強トレーニングの重要性

格闘技にウエイトトレーニングは必要?

マスターと考える大胸筋のトレーニング まとめ



【格闘技選手コラム】
「総合格闘技道場コブラ会」所属 花澤大介13選手
「総合格闘技はフィジカル勝負の時代に」

13-1「プロローグ編
13-2「ウエイトトレーニング編
13-3「アメリカ武者修行編
13-4「番外編:総合格闘技で喧嘩が強くなるか?」
13-5「とにかくスタミナが必要:スタミナトレーニング編
13-6「自重を使った補強トレーニングの重要性
13-7「前日計量の競技に適した減量編(13流)
13-8「過酷な減量での失敗…そして次回の課題編
13-9「食生活について
13-10「精神力について
13-11「13流計量術
13-12「怪我をした時の対応能力について
13-13「引退と競技に対してのモチベーションについて
13-14「走り込みの重要性について
13-15「オーバーワークについて・プロローグ編
13-16「オーバーワークについて・試合を終えて
13-17「13の試合直前の日記
13-18「タイトルマッチを終えて編
13-19「名古屋修行編・プロローグ
13-20「名古屋修行時代編・これからはクロールの時代
13-21「名古屋修行時代編・足回りの強化
13-22「名古屋修行時代・姿勢を維持する
13-23「肉体の仕様変更
13-24「今日は2月8日…沖縄での入院生活日記
13-25「手術の直後こそ筋肉に刺激を?」
13-26「変革には痛みが伴う
13-27「他競技に学べ
13-28「格闘技を続けていく理由
13-29「試合前の減量&リバウンドについて 2010年版
13-30「今回の試合前の調整法
13-31「推進力はどこから得るのか
13-32「ネガティブシンキングというメンタルコンディショニング
13-33「今回の試合前の調整法
13-34「二度目のタイトルマッチを控えて
13-35「永遠のチャレンジャー
13-36「ショートコラム集
13-37「練習内容をよりリアルに
13-38「最近のマイブーム
13-39「抗うトレーニングとスピードトレーニングの関係
13-40「シーズン2-プロローグ編
13-41「インターバル中も鍛錬が必要
13-42「ロードバイクの魅力について

14-1「番外編:柔術で強くなるには? 前編
14-2「番外編:柔術で強くなるには? 後編



極真空手 分支部長 松岡朋彦選手
「極真カラテで強くなるには?」

H-1&2「はじめに」、「空手初心者の注意点
H-3「補強トレーニング論
H-4「突き技強化のための稽古・トレーニング
H-5「空手のためのスタミナトレーニング
H-6「私のメンタルトレーニング
H-7「私のゲン担ぎ
H-8「私の打たれ強さ養成法
H-9「私のトレーニング
H-10「コラボレーションのススメ
H-11「環境を変える!」
H-12「世界への意気込み
H-13「世界大会を終えて
H-14「気づきの極意
H-15「三宮常設道場を開設した本当の理由
H-16「最近の私の稽古法
H-17「 試合に出場します
H-18「試合時に良かったこと
H-19「普段実践している事
H-20「2011年 課題克服法

番外編「私のテストステロンブースター利用時期

これより先はプライベートモードに設定されています。閲覧するには許可ユーザーでログインが必要です。