「Wフィールドの赤い彗星」-後編
ハナザワのア・バオア・クー防衛-1

対鑑戦写真は午前7時30分、少数生産された135mm対艦ライフルを構えるMS-06F2、ハナザワ機。

Fライン突破を目論むサラミス艦隊を迎撃する為に待ち構えていたが、艦隊の前進はなく、パブリク突撃艇の大部隊による決死の突入後、Mr.ボールの猛襲という連携に見舞われ、会戦後、僅か数分で呆気なくFラインを抜かれる事となり、当然ながら対艦ライフルは一度も使われぬまま廃棄された。


ハナザワのア・バオア・クー防衛-2

フル装備1Fラインでの連邦艦隊迎撃に失敗したハナザワ中隊は兵装換装の為に補給所にとって返した。

生態管理が厳しいサイド3出身の彼らがムカデを本当に知っていたかは判らないが、スクラップ前のパゾクやパプアを寄せ集めて連結した補給所はその外観から「ムカデ」とハナザワ達に呼ばれた。

写真はムカデにて、装備の変更を終えたMS-06F2ハナザワ機。

ア・バオア・クーの戦闘は、長時間に及んだために順次、補給所や艦艇にて弾薬や推進剤の補給を何度となく受ける必要があった。ただし、生き残っていればの話であったので、その心配を必要としたのは僅かな兵士のみだった。



ハナザワのア・バオア・クー防衛-3

写真は午前11時頃。出撃直後のハナザワ機。
決戦装備パーツ不足なのか交換時間を惜しんだのか定かではないが、左膝アーマーが欠落した状態で出撃しているのが確認できる一枚である。

また、腰に大型のヒートホークを帯びているのが見て取れる。

大型のヒートホークは、質量兵器としては通常の物よりも威力があったが、慣性が大きくなるので宇宙空間での扱いは極めて困難となる。この為、もっぱら式典用や指揮官機の装飾品として使用されることが通例であった。

ハナザワは、苦手な精密射撃に反し、大型ヒートホークを使いこなす極々限られたパイロットの一人であった。この為、ハナザワが使用した機体は、アクチュエーターと関節に若干のチューンが施されていたと言われている。



ギレン総帥死亡後の命令系統混乱を突いた連邦の大攻勢は、他のフィールド同様にWフィールドでもわき起こった。

機動力が無きに等しいムカデは瞬く間に壊滅し、帰還すべき港を失ったハナザワ中隊・・・といってもこの時は既に小隊規模にまで損耗した生残りは、一気に最終防衛ラインまで後退、敵MSの上陸に備えた近接戦装備へと換装された。

次はないだろうと、ありったけの武器を装備させられたハナザワ機は、ア・バオア・クーに取り付き始めた連邦軍に得意とする白兵戦で挑み、多くのMSを沈めた。



この際のハナザワ機の活躍は、無人観測機や生還したMSなどからのデータ解析によってある程度判明している。

後にティターンズなどで名を馳せたマキシ少尉やハン少尉などの当時から既にハナザワよりも格上であったかも知れないと分析される連邦軍エースパイロットを鮮やかに退けた姿が映像に記録されていたのだ。



ハナザワもまた多くのエースパイロット同様に最後の攻防戦にて鬼神の如き活躍を見せるも、この戦いでハナザワのMS-06F2は未帰還機となり後に戦死と認定された。

しかし、その後のデラーズ紛争や第二次ネオジオン抗争時に左肩を赤く染めたリックドムやギラドーガが幾度も確認され、軍事マニアや一部の軍事評論家の間で話題となり、今日では知る人ぞ知る伝説とされている。




・・・という俺設定の赤い彗星カラーのMS-06F2でした。

比較HGUCのMS-06F2です。

何となく買って何となく組み始めたのですが、ただ緑色のザクを組むのも面白くないので、赤い彗星カラーっぽく塗ってみることにしました。

合わせ目消しと缶スプレー直塗りです。

コンセプトは、ヤンキー&中2っぽくだったので、関節部分と装甲裏はシルバー、バーア類は金。武器類やマガジンをガンメタで塗ると他の色と被るので、オリーブにしてみました。

コテコテの墨入れは下品と感じるので、ホンのちょっとだけ施し、アポジモーターやサブスラスターはピンバイスで穴を空けています。



完成品も嫌いではありませんが、プラモの良いところは作っているうちにその機体のストーリーや「絵」が勝手に出来上がっていく所です。実はザクⅠの話もグルググもドムⅡも全て、作っている最中に浮かんだ話です。

今回も組みながら塗装していくうちに、 「いや!むしろ、赤い彗星カラーのMS-06F2があったんじゃないか!?」と、整合性を考え出すわけです。
欺瞞作戦。そして、赤い彗星に憧れるあの男・・・。



と言うことで、宇宙世紀の花澤選手が登場する訳です。
設定を妄想しながら、更に作業を進めます。

F2を使用しているのと、アバオアクーでの塗装が間に合わせだったため、完璧な赤い彗星カラーではないとか、13のマーキングは譲らなかったとか、宇宙世紀ではティラノサウルスはプレデターではなくスカベンジャーで、ソロモンにおけるハナザワの部隊は便利屋的にぶつけられた為、ティラノサウルスが部隊マークとなっている・・・。

本当は長時間の戦闘が数度の装甲やパーツ交換を余儀なくし、徐々に赤い彗星のメッキが剥がれていく・・・といったような流れのストーリーを考えていたのですが、今回はこんな機体と男がいたいう設定だけで文字が一杯になってしまいました。



比較MS-06F2は、顔がかなり小さいので好みが分かれるかも知れませんが、それでも整合性の高いバツグンのプロポーションで、花澤選手にあげてしまったのが悔やまれます。

HGUC・MS-06F2の残念なところは、組み立て途中までウエストが左右だけでなく前後にも良く動くのですが、動力パイプ類を組込むとそれが動きを阻害して、稼働を活かせなくなる所です。RGザクのようなスプリングを使用したパイプに変えれば解決するのかも知れませんね。

下の写真が年末年始休みに組んだRGザクです。レビューブロガーのサイトを見てもザクマシンガンを格好良く構えている写真がなく、ポージングに愛がないなぁ~と思っていたのですが、鳴り物入りのこのRG・・・ザクマシンガンを格好良く構えることができません。

RGザクは、組み立てる工程は一級のエンターテイメント性を持ちますが、ガシガシ動かして遊ぶアクショントイとしては堅牢性に欠け、飾っておくには少し不細工な気がします。

さて、何色に塗ろうか?
まずは、ゲート痕消しからだ。

季刊ガノタ塾2011年春号へ続く



【Ex:俺設定ガンプラシリーズ】
「カスペン大佐のトレ講座」-プロローグ
「カリウス軍曹のサプリメント講座」-プロローグ
「ガデム艦長のトレ講座」-プロローグ

【関連】
月刊「ガノタ塾」 1月号
月刊「ガノタ塾」 2月号
月刊「ガノタ塾」 3月号
月刊「ガノタ塾」 4月号
月刊「ガノタ塾」 5月号
月刊「ガノタ塾」 6月号
月刊「ガノタ塾」 7月号
月刊「ガノタ塾」 8月号
月刊「ガノタ塾」 9月号
月刊「ガノタ塾」 10月号
月刊「ガノタ塾」 11月号
月刊「ガノタ塾」 12月号
季刊「ガノタ塾」 2010-春号
季刊「ガノタ塾」 2010-夏号
季刊「ガノタ塾」 2010-秋号
季刊「ガノタ塾」 2010-冬号-上巻
季刊「ガノタ塾」 2010-冬号-下巻
季刊「ガノタ塾」 2011-春号