時短トレ鉄則5「ボリュームから強度へ移行する」-後編

メインセットまでのアイドリングに時間のかかるピラミッド法に並んで時間を喰うのがレップ数とセット数共に多いパンプ感重視のボリュームが大きいトレーニングプログラムです。

化学的反応による筋肥大も捨てがたいのですが、時間がない時期や時間がない日のトレーニング手段としてはチョット採用しがたいものです。

そこで、トレーニングをコンパクトにまとめて時間を短縮したい場合は、もう一つのメジャーな手法に則ったトレーニングプログラムを試してみるべきです。

それがレップ数並びにセット数を抑えた強度を重視するトレーニングです。

(他人は全く関係なく)自分なりの高重量を用いて、強い負荷を追い求め、筋肉への物理的ダメージを重視します。

パンプ感重視のトレーニングは、その充実感とは裏腹に意外に筋肉への物理的なダメージは少ないと言われています。一方、強度を重視した高重量トレーニングは、一般的な筋トレによる超回復の模式図のような筋肉の微細な損傷が実際に起こります。

この物理的で直接的なダメージもまた筋肥大にとって重要なシグナルとなると昔から考えられてきました。また、高重量トレーニングは神経系へのダメージも大きく、回復さえうまく達成されれば、筋力向上やパフォーマンスアップ効果が得られます。



昔の常識と異なり物理的ダメージのみが筋肥大の引金でないことは既に判明していますが、高重量トレーニングがサテライト細胞刺激効果が高いことを思い出せば、継続的な筋肥大や筋力アップには欠かせない手法であり、トレーニングサイクルにおいても外せない要素でることが理解できるはずです。

高重量トレーニングのもう一つのメリットは、インターバルこそ長めですが、全体的には時間がかからないことです。

・ひとつに重たい重量は、反復回数をこなせないので、セットにかける時間は少ない。

・ふたつ、強度とセット数は反比例する原則から、高重量でトレーニングする場合は、1セット当りのダメージが大きくなるので総セット数が少なくなる。

・みっつめは、二つ目と同様に1セット当り1種目当りのダメージが大きくなるので、後の種目になればなるほどセット数を減らさないといけない。



上記の理由から、高重量を用いた強度重視のトレーニングプログラムは、レップ数及びセット数が少ない少ボリュームのトレーニング方法となります。

しかもその効果は、パンプ重視の高ボリュームトレに全くひけをとらないばかりか、実用的で実戦的な筋力やパフォーマンスを高めてくれる効果があり、しかもコンスタントな成長に欠かせない手段でもあるのです。

時間がないが故にこの手法に変更したおかげで、時間の節約だけでなく、停滞打破やブレイクスルーまで起こりうる可能性が十分なので、これもまた恐れずに試してみるべきではないでしょうか?

#11へ続く



【Ex】
強度設定

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