素養を知るなら母を観よ-4
「性染色体の不思議-XとYに差はあるか?」

Q:私の父は、特に運動しているわけでもないのに筋肉質なのに対して、私の方は筋肉質な身体になるのに相当な努力を要しました。しかも、よりショックなのは、父のチチ・・・ではなく、タマチンの方が僕チンより大きい事です。父親の体質や体型は、遺伝するはずですよね?


ミステリー作品「MONSTER」の最後。
モンスターを産んだそもそもの発端は、何だったのか?

双子の兄妹の母親は、とある組織の人間に、ひとつの選択を迫られる。

「どちらかを残して、どちらかを連れて行く。さぁ、どちらを連れて行く?」

一瞬の逡巡の後、母親は、女の子を差し出した。



それから十数年後。
夢か現か?
まどろみの中、主人公テンマの前に成長した双子の兄が問いかける。

「母さんは僕を助けようとしたの・・・?僕と妹を間違えたの?どっち・・・?」


母親の行動は、動物行動学的には正しかったと考えることができる。

一見、母親にとって、父親が同じであれば、子供達の遺伝的な価値は全く同じはずだ。ところが、母親にとって男の子と女の子には、若干(大きな?)違いがあるのだ。



性別を決める染色体XとYは、それが持つ情報量に雲泥の差がある。

女の性染色体の組合わせはXXで、母親と父親からそれぞれのX染色体を等しく受け継ぐことになる。

一方、男のXYは、Xを母親から、Yを父親から受け継ぐが、このY染色体にはほとんど情報が含まれていないと言われており、結果的に母親視点で息子と娘を比べると、息子の方がより多く母親由来の遺伝情報を含んでいることがわかる。

つまり、生物の本質や大本命の目的は、「自分自身の遺伝子のコピーを残すことである」という考えに基づけば、より多くの自分のDNAを受け継いだ息子を残して娘を差し出したいう行為は、実に本能的であり、かつ、生物としては正しい反応と言えるだろう。

母親がついつい息子の方を可愛がってしまうのもその為なのだ。



また、X染色体には、頭皮の毛乳頭細胞におけるジヒドロテストステロンに対する反応がコードされており、脱毛の大半の原因がこのX染色体の情報由来のものであると考えられている。つまり、男性の体質は母親から遺伝するので、「男性の頭髪の将来は、その母親を見ればわかる!」と言っても過言ではないのだ。

頭髪のみならずX染色体は、発見されていないだけで他の外側のルックス設計に対する何らかの影響力を持つかも知れない。

そうなれば、「息子は母親に似る」という「世間の常識」も、いずれ論理的説明ができるだろう。


素養を知るなら母を観よ-5 「性染色体の不思議-2」へ続く



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己を知れ #序
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己を知れ #2
己を知れ #3
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己を知れ #8「素養を知るなら母を観よ?-1」
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己を知れ #10「素養を知るなら母を観よ?-3」
己を知れ #11「素養を知るなら母を観よ?-4」
己を知れ #12「素養を知るなら母を観よ?-5」
プロトタイプ「己を知れ」


【テストステロン A to Z】
その1 簡易判別法
その2 要はキンタマにあり
その3 栄養でテストステロンUP
その4 トレーニングでテストステロンUP
その5 恋愛でテストステロンUP
その6 映画でテストステロンUP
その7 結婚でテストステロンダウン
その8 パパでテストステロンダウン
その9 キンタマ冷やしてテストステロンUP
その10 パンツ選びでテストステロンUP
その11 マッチョはもてるか Part.3
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