「子供にプロテイン?」

Q:小学校に上がる前の子供の食が細く、特に朝ごはんを食べてくれないので、プロテインを飲ませたいのですが。


安易にプロテインを利用する前に、まずは、フォロー編をご一読下さい。

あまたの試みにかかわらず、子供がご飯を食べてくれない場合、懸念されるのはカロリー不足よりも、むしろ、成長に必要なタンパク質や必須アミノ酸(ヒスチジン)不足です。

それらを考慮すると、朝食などにプロテインを利用するのは悪い話ではありません。

では、どのような製品を選べば良いのでしょうか?
最近では、子供向けプロテインなんかも売られているので、そう言ったものを利用してもよいでしょう。ただし、それらのプロテインの原料は、たいてい安価な物を使用しているので、体質によっては消化系に良くないかも知れません。ちなみに、僕なら自分の子供に、それらの製品を飲ませることはないです。

消化吸収やアレルギーを加味しつつ、子供の成長に必要なアミノ酸のみを供給すると言う観点からは、プロテインではなく必須アミノ酸に条件付必須アミノ酸を加えたグリコの「アミノパウダーが「理想的」です。

子供の成長には、バランスが取れた必須アミノ酸(EAA)だけでなく、アルギニン等が必要だからです。

その意味では、グリコのアミパは理想的ですが、如何せん美味しくないので飲ませる事が困難です。ジュースを飲むなら、それにコッソリ溶かし込んでも良いのですが、第二の問題として、かなり高価な手段といえます。

これらの問題を解決策として、ホエイプロテインのアイソレートも選択肢のひとつになります。膜処理アイソレートは、乳糖や乳脂肪などのアレルギー物質が極少で、消化吸収が楽でカルシウムが豊富なのが特徴です。ホエイ自体がアレルゲンでなければ、採用しても良いでしょう。

細かい事が気になる場合は、ファインラボやアイソコアには、実質無添加のノンフレーバータイプがあるので、これらをカロリー源であるジュースなどに溶かせば、数字上の栄養は満点となります。

と言うか、色々入ったお節介な上に原材料が貧弱なプロテインを飲ませるよりは、上記の方法がベストと思われます。

その他、大豆やカゼイン、卵白を使用したものもあるので、体質によってはそちらが適する場合もあります。ただし、腸内細菌叢もまた幼児期に決定付けられると予測されるので、この時期に腸管内の通過速度が遅いタンパク源を多く摂取するよりは、コスト高のアミパを採用する方が良いかも知れません。

と大人のプロテイン選びの参考にもなりそうな話になりましたがこれにて一旦終了。
難しいテーマですので何か思いついたら、続きを書きたいと思います。



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