人間の体内環境は、3歳までに決まっちゃうんじゃないの?口蓋内環境同様に、腸内細菌叢バランスを大人になってから、完全に改変する事は難しいのでは?

・・・と言うのが、最近のマスターの感想である。

最も身近な例えが、ケフィアブーム。
あ、別にカスピ海ヨーグルトでもいいけど。

腸内細菌叢バランスが決定されるであろう乳幼児期にケフィアを摂取し続けた事の無い日本の成人がいくらケフィアを摂取しても意味が無いかも知れない。
経口摂取による体外からのプロバイオティクスは、閉ざされた離島に住む腸内細菌達にとっては、異邦人。攻撃すべき異物とみなされるかも知れない。

ともあれ、仮に生き延びて宿主に対してある程度の活躍をしたにしても、島の縄張りは既に決まっているので、異邦人には安息の繁殖地はないだろう。

では、我々が乳酸菌を多く含む食品やそのサプリを摂取する事は、全くの無駄なのだろうか?

実は、それほど悲観的でもない。
外部から投入された乳酸菌の死骸は、腸内の常在有益細菌の立派なエサとなり、その単細胞分裂を促進する。

しかしながら、その糧となる乳酸菌の数は、広く謳われている億単位では少ないかも知れない。

とある実験によれば、その上の単位である兆のレベルで初めて常在有益細菌の繁殖を助け、具体的な客観的数字に表れる有益効果が宿主である我々に現れたと言われている。

これは、単に食品や乳酸菌のみのサプリメントの摂取では、多少の自己満足は満たせても、具体的な有益効果を表面化させる事が難しい事を物語っている。

番外編-2へ続く



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