第三話「感動の解像度、感受性の感度を高めろ!」

「プレイステーション3のみならず、ブルーレイディスクプレイヤーがあまり普及していないだって!?」

専門家の分析によれば、消費者の多くが現状のDVDの性能に満足している事が一因とか・・・。

YOU(複数形)!
間違っているよ!

同じような考えの人は、一度、ハイビジョンモニターとブルーレイのコンボを体験して欲しい。
その圧倒的なディテールを目の当たりにすれば、考えを改めざるを得ないだろう。

大切なのは、送り手の解像度と受け手のセンサーの感度である事に!
我々は、常にあきやすい。
次々に、新しい物を求める傾向にある。刺激や快感に対してもそうだ。
しかし、刺激や快感の追及の方向性を間違うとエライことになる。

テレビの音が小さく感じるようになったら、普通、どうするだろう?

多くは、テレビの音量を上げる事で対処するだろう。
そして、また聴きとりにくくなったら、さらに音量を上げると言う悪循環に陥ってしまう。

この刺激をレイズするという方向性のアプローチでは、耳の感度が悪くなる一方だ。

年寄りのテレビの音がウルサイのは、耳が遠くなったという単純な理由では無いわけだ。

では、この悪循環に陥らないようにするには、どのようなアプローチを採用すれば良いのだろうか?

それは、耳の感度を上げると言う逆転の発想による対処だ。つまり、意識して聴く事で、集中力が向上し脳で情報を集める力が上がり、以前より小さい音でも聞き取れるようになるのだ。

(ただし、テレビは意識的ではなく、ただ付けているだけの事が多いのが問題だ)

ようするに、気持ちよくないから、飽きたからといって、安易に道具を用いたり、刺激をひたすら高めて行くような感受性を磨り減らすベクトルでは、イケないってことだ。

感性を磨き感受性と言うセンサーの精度を高めて行く必要がある。
刺激や快感の強さや量だけを追い求めると、際限がないようでいつしか破綻を迎えるだろう。

強度や量の追究は、トレーニングだけに留め、感性や快感に関しては、脳や身体の感度を高めて行くべきなのだ。

外から入ってくる刺激、脳機能の老化によって、日々、我々は鈍感になっていきかねない。より強い刺激、強い信号でないと受信できなくなっていないだろうか?

最初の話に戻ろう。
映像や音楽を楽しむ肝は、大きさではない。
密度や音域の広さ、つまり、解像度こそが全てと言えるだろう。

その圧倒的ディテールは、単なる大小、強弱を超えた感動を脳へ送り込む。

同様に、より深く感動するためには、脳の解像度も高い方が良い。
鈍くなっていては駄目なのだ。

脳の解像度を高める。
つまり、感受性を保つ事、高める事がニューロンやシナプスをフレッシュな状態に保ちつつ、より緻密なネットワークを作り出のだ。

それは、より質とレベルの高い実践栄養学であったり、自らの「意思の力」、「思考力や意識性」の向上によって達成可能である事は、マスターの戯言ではなく、近年の研究で明らかにされつつあるのだ。

まずは、手近なところから始めてみようじゃないか。
知識や造詣を高める事で、感動の解像度を高める
想像する事で感受性を高め、感動を倍増させる

#4「フィットネスとは、逆らう事と見つけたり 前編」へ続く


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