第一部「押し売り訪問販売」

「聞きたくもない音楽が君を躍らせる」
とは、懐メロの一節であるが、世の中、需要と言うニーズと供給のギャップが大きい事柄が増えたようだ。

自称ガンダム(反骨)な男としては、歌の主人公のように
「ため息で、目を細め、リズムをとるよ」
と、言うわけにはいかない。

特に身近なのは、このふたつ。

一つ目は、テレビ。

朝、たまにはニュース以外の情報を得ようと付けてみれば、外国人力士の素行不良や進退問題やらアジアン俳優の来日やら、大学生の大麻(※)やら、本当は誰も望んでもなければ、興味のない話題ばかり。

夜は夜で、B級以下のアジアンドラマやそのリメイク。大人しく、大草原の小さな家やビバリーヒルズでも再放送していれば良いものを!

これは、低視聴率によるスポンサーの撤退&交代、それによる番組の低俗化、更なるテレビ離れ、いよいよ宗教系スポンサーが・・・と言う悪循環に陥っているから仕方ないちゃ仕方ないし、そもテレビでタイムとライフを消耗する奴が悪い。


さて、もう一つは、食品。

供給側の多くは、兎にも角にもコストダウン。
コストダウンこそが、お互いの利益になるはずだと。

しかし、消費者たる我々は、本当にただ安いだけの食品を望んでいるのだろうか?
多少のお金がかかっても、安全な食品を欲する人も多いはずだ。

どうも物の本を何冊か読む限り(※1)では、お金を積んでも良質な食品を手に入れるのは、難しそうだ。特に我々に最も身近なお米に関しては。

流通システム並びに、米余りの日本が米を輸入する状況が変わらない限りは、知り合いから買うか、よほど信頼のおける業者から買うしか本物は手に入らないようだ。

これらの書籍の多くは総じて告発本に近く、ややもするとヒステリックな内容になりかねない。

じゃあ、マスターは?
マスターの場合、食品偽装に関しては、実は、ほんのチョッピリ寛容だ。

だって、日本は、昔から大ネズミや大ナマズの一大輸入国だからだ。大きな本屋に行って、輸入年鑑を見てみるといい。一部のマニアやペットフードだけでは、とても消費できない量のゲテモノが輸入されているのが解るだろう。

・・・と言うのは、学生時代の情報経済学講師の受け売りだが、安い骨無しチキンやフライドフィッシュが悪いとは思わなし、緊急の蛋白源としては、優れているとも思う。

しかし、お米の偽装に関しては、いささか感情的だ。だって、日本は毎年国産の有難いお米が余っているって言うのに、何故に混ぜ物(※3)をするのかと!

後編へ続く



※ 食品擬装問題から、目を逸らすため、主婦が食いつきそうなネタキャンペーン?

※2 立ち読みでも良いので、数冊読んでみて、自分で判断しよう。

※3 味の問題もさることながら、古米はカビなどを防止するための薬品による燻浄消毒、輸入米は残留農薬並びに輸送の際の消毒等の問題を孕む。



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