僕もそうですが、ほとんど風邪に罹らない事を自慢にしている人も多いことでしょう。

風邪に罹らないのは、もって生まれた免疫力の強さやプロフェッショナルとしての日頃のケア、あるいは気合・・・。

普通は、そう思いますよね?

でも、最近の僕の考えは、「風邪はひいて当然!」です。

さて、早速ですが、いつもの新説ならぬ珍説を展開してみましょう。


「免疫系のレギュレート&アップデート仮説」

まず、風邪やインフルエンザに全然かからない人がいたら、その人の免疫機構は全く学習できません。風邪に罹らない事は、一見、良いことのように思えますが、その間に苦手なウィルスの型が誕生しているかも知れず、いざ、感染した時の症状が酷くなるかも知れません。

一方、適度に風邪に罹る人は、日々、進化するウィルスの最新情報を持っているので、新種に感染しても比較的症状が軽いかも知れません。

つまり、風邪に罹る事で、最新情報にアップデートできる「転んでもタダで起きない戦略」と言うのが、「免疫系アップデート仮説」なのです。

これと似た感じで、風邪のウィルスに感染することで、その後半から復帰後、一時的に弱っていたであろう免疫力がリセットされるか向上することで、風邪のウィルスだけでなく、他のパラサイトも駆除されるのではないでしょうか?

つまり、風邪によって、逆に免疫力をリセットすることで、ついでに他の害なす因子をやっつける・・・と言う実は風邪を利用しているんじゃないのというのが、「免疫レギュレート仮説」です。



「高熱を利用したパラサイト駆除&デフォルト仮説」

嫌な熱風邪やインフルエンザ。
身体が痛いし重いしで、動くに動けません。

でも、何か適応的なメリットがあるはずです。

そも、熱が出るのは、体温が高い方が免疫が活躍できるからです。

そして、もう一つ。
高熱を出せば、その熱自体が風邪のウィルスを殺すからです。

ん!?ちょっと、待った!
40度前後の辛い熱。殺すのは、風邪のウィルスだけではあるまい?

我々の身体と言うものは、普段から風邪ウィルスだけでなく、様々なウィルスや病原菌、寄生虫などのパラサイトにたかられているのです。

更に、免疫力が著しく低下している時などは、普段は人畜無害な常在菌ですら、害なす強敵となり得るのです!

強烈な発熱は、本人にはつらく、ウィルスのみならず常在有益菌ですら殺してしまうかも知れませんが、我々の祖はよりしたたかで、その高熱を利用し普段駆除しきれていない菌やウィルスを殺しているのでしょう。

つまり、高い発熱もまた適応的な反応で、人間と言う生き物は逆に風邪を利用して、自身のリセット・・・デフォルト化を図っているのではないか、と言うのが「風邪による発熱を利用したパラサイト駆除仮説、デフォルト仮説」なのです。



「終わりに」

これらの事から、風邪に罹る事は決して悪いことではなく、むしろ、我々はしたたかにも自分の健康のために利用しているのかも知れません。

「そう言えば、インフルエンザの後は、何日か調子が良かったなぁ〜」
「風邪の後は、何故か持病が良くなるなぁ」


と膝を叩かれた方もおられることでしょう。

なので、自信を持って風邪やインフルエンザに陥ってもいいのですが、上記は全てマスター発の仮説(※)なので、一切の責任は持ちません。

ライト編へ続く

※ 既に、定説だったらゴメンちゃい



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