海や温泉。

服を脱ぐ場で、しょっちゅう訊かれるキーワード。

あるいは、ムッチリしないよう大き目の服を着ているにもかかわらず、隠し切れずに尋ねられる人もいる事だろう。

「何かやってるの?(何かスポーツをやってんの?)」
トレーニングを少々・・・と答えようものなら、
「やっぱ、ボディビルかぁ〜」
お決まりのリアクション。

どうやら、世の多くの人々は、「ボディビル」と言う何か特別な教本や経典があって、それさえ行えば誰でも筋肉がつくと思っているようだ。

そもそも、ボディビルディングとは、定義するのが難しい。

定義の審査基準を緩くすれば、それは厳しく正しいトレーニングとダイエットを積み重ねていく過程やその努力によって得られた結晶を指すのではないだろうか?

ヤングでないマッチョメンでも、怒り心頭!

「ボディビルって簡単に気安く言うな!筋肉を1gでも付けようと思ったらなぁ、厳しいトレーニングと食事管理、時間、お金・・・そして、穏やかな心を持ちながら、自分に対する激しい怒りをきっかけに初めて・・・」と説教や講釈のひとつをくれてやりたいかも知れない。

しかし、逸ってはいけない。
怒ってはいけない。

何よりカニより、自分が楽しまないと。

彼の質問に対して、マスターはこう答えるようにしている。
・ウエイトトレーニングはしていない。
・通勤電車の吊革を毎日、渾身の力で引っ張っていたら腕が太くなった。
・家で子供を担いで、スクワットや高い高いを毎日していたら、脚や胸が大きくなった。
・昔、先生をしていて、黒板に書くため、手を高く挙げていたら肩が発達した。
・好物は、馬刺しとヒジキ。

ある程度のビジュアルを前にした「ゆとり脳」は、これだけで合点納得。

うざい質問に悩む全国の同士たちよ。
明日から、この方法で、真面顔で吊革を引っ張る健気な人を増殖させよう!



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