3月6日(木)夕方
買い物に地元のスーパー「ニッケレポス」へ。

どこかの高校の美術展をやっていた。
ちょうど、ギャビン・ライアルの美術品密輸に関わる冒険小説「拳銃を持つヴィーナス」を読んでいて、絵画を観てみたいと思っていたところだったので、ホイホイと導かれた。
ほんの軽い気持ちで入ったのだが、どうだろう。
若者が描くストレートな表現に圧倒されたのか?
それとも、若い情熱に感化されたのか?

「俺ってこんなキャラだったけ?」
目頭が熱くなり、ついぞ涙が溢れてしまった。

一体どういう事だろうか?
自分に何が起こったのか?
自分の中の何かが変わってしまったのか?
きっと、そうではない。
元の、アノ頃の感覚に戻っただけなのだ。

一時期、本屋で「鈍感力」と言う本が山積みされていた。
どうやら、人気があったらしい。
しかし、現代人はそんな物を読まなくても十分に鈍感ではないだろうか?
自分も鈍感になってはいないだろうか?

簡単に泣かなくなったのは、強くなったせい?
単に感受性という受容体の数や感度が鈍くなったせいではないだろうか?

脳は老化。心も老化。歩けば老害。
かつて知恵の輪の如く絡みあっていたニューロンはほつれて単純化。
シナプスは、南極1号のような不感症。

高校生の熱い作品を観てシンクロしたのは、昔の感覚に戻れたからだ。
これは、我々が鈍感スパイラルから抜け出せる可能性を示唆している。

では、どうすれば、南極1号や生ける屍のようにならずに生きて行けるのだろうか?
それも、これからのサプリ塾の探求のテーマでもある。

#3「感動の解像度、感受性の感度を高めろ」へ続く


【関連】
新世紀のフィットネス像 #1


【余談】
香寺高校美術工芸部の皆さんの作品は、どれも素晴らく、大胆な構図の作品が目立った(中には松本大洋氏を髣髴とさせる構図と息遣いのある作品もあった)。
引き続き、姫路などでも展覧会が開催されるので、お近くの方は是非。