通勤電車で、フレデリック・フォーサイスの小説を読む。

その中の
「尻で椅子を暖めている人間は、不可避の事柄を先に延ばすことに・・・」
というニュアンスの一節にドキリとした。

今の自分にも当てはまらなくもない。
出勤前に、銀行へ。
何だか胸が苦しくなった。
恐らく、以前、治療した歯から来ているのであろう。
しかし、何か飲めばすぐに治るのだ。

しかし、小銭がないので自販機は使えない。
フリーメンソンに抵抗すべく（ウソ）、ご無沙汰していた同フロアのスターバックス（神戸元町駅前店）へ。
お気に入りのバリスタ（※）はいないが、急を要する。

新人の可愛い子ちゃんに「シナモン・ドルチェ・ラテ」のグランデを「温め（ぬるめ）」で注文。
猫舌のため、もっぱらアイスであったが、ホットの方が内容量が倍くらいあることと、「温めカスタム」できることに最近気が付いたからだ。

飲みながらその脚で、ストアデポに備品を買いに行く。
そして、その中間地点にあるもう1軒のスターバックス（旧居留地店）までに飲みきって、そこでカップを廃棄するのが常なのだが、今日のは熱い！

ストアデポで会計時にポッケをあさると、700円。
スターバックスでは、おつりの520円を受け取ったが、どうも間違えて多くもらったようだ。
今日はツイている。

しかし、通りすがりの店なら、この浮いた200円（正確には180円）で、スクラッチでも買っても良いが、頻度は少なかれど一応はホーム。
やっぱり返しに行こうと歩みを戻す。

歩く内に
「バリスタが可愛いから、本当はおつり多くないのに戻ってきたんだわ！」
「きっと、変体よ！」
って思われやしないだろうか？
後日にした方が爽やかかも知れない。

逡巡する内に、先の一節を思い出し、迷いは消える。

変体疑惑を払拭するために「笑い」を取りながら返還。
結局、自分はしゃべってナンボの人間なのだ。
それがわかって良かったと、「ポリアンナ物語」の「良かった探し」の如く納得。

【追記】
いや、違うな。
やっぱり、可愛いから戻ったんだ。

後日、数日前に甥と姪をセントラルパークへ連れて行った際に、姪っ子がおつりを多くもらったのを咎めずにいた事が母にバレて怒られる。

※　「ファーストフード的コーヒー屋のコーヒーなんて、誰が作っても一緒！」と思う人もいるかも知れないけど、「料理は気合！」が信条の僕としては氷を入れてサーバーからコーヒーを入れるだけの「アイスコーヒー」ですら、作る人によって味が違うと思っています。