(2020年の初夏に書かれた話です)

急激に血糖値を高めてインシュリンレベルを急上昇させるブドウ糖たっぷりのジュースやドリンクを摂取してから、あるいは飲みながら有酸素運動などを行っても、大きな脂肪燃焼が期待できない現象と反対に、体脂肪の分解と酸化(燃焼)を促進するホルモン分泌などの各種条件を満たすことで、非常に高い体脂肪燃焼効果を得ることができます。

強度が高く激しい運動と低〜中〜高強度の運動を組み合わせて行うことで、

・グリコーゲン枯渇

・低血糖

・アドレナリン・ノルアドレナリン分泌

・成長ホルモン分泌

・インターロイキン6生成

・脳内でのTGF-β蓄積

・酸素負債

・乳酸蓄積

体脂肪のエネルギー化を促進する因子を多く揃えられるだけでなく、それらが相乗的に働くことでより高い効果を得ることができるというのが前回の話でした。

今回はそれらの因子を更に増強するのに役立つサプリを紹介したいと思います。



【成長ホルモン分泌:ホルモン感受性リパーゼ生成促進】
「エキストラアミノアシッド」

言わずと知れたGHブースターを兼ねた強化型ZMA系サプリ。定評と実績のあるアルギニン・リジン・オルニチンの組み合わせは、成長ホルモンブーストを助ける働きが高い。

実際、エキストラアミノアシッドと運動を組み合わせたグリコの小規模実験においては、驚くべき桁数のGH分泌が確認されている。また、カンカニクジュヨウエキスを含むエキストラアミノアシッドの成分構成それ自体に、GHブースト作用があるというレポートも発表されている。


「ファイナルETB」

ファイナルETBはテストステロンブースターであり、健康サプリメントというよりは滋養強壮系のナチュラルで安全な筋肉増強剤といったイメージが強いが、ファイナルETBにパワーアップした際に配合されるようになったムクナは、L-ドーパの供給源となり、成長ホルモン分泌を高めることが知られている。

実際に低身長症の検査において、成長ホルモン分泌能力の判定にL-ドーパが用いられている。ちなみに、L-ドーパは賢者タイムや中折れの原因物質であるプロラクチン分泌を抑制して、性欲を改善する働きがあり、人間においても実際に回数や頻度が増える傾向がある。


「ラプター」

ラプターの主成分の一つα-GPCは、脂肪を切り離す加工による水溶化とリキッドカプセルの採用により、摂取後、速やかに血中に現れる為、静脈注射や筋注に劣らない即効性を見せるが、中でもGH分泌促進作用が高いことが解っている

α-GPCは特に空腹時や起床時などの低血糖状態と相性が良いが、筋分解が起こりやすい低血糖状態において、ラプターの第一成分であるHMB-Faが強力に筋肉がエネルギー化されるのを防いでくれる為、二重の意味で低血糖トレーニングとの相性が良い。



【アドレナリン・ノルアドレナリン分泌】
「UP!」

UP!に含まれるチロシンは、ドーパミンを始め、アドレナリン・ノルアドレナリンの生成を助け、カフェインが更にアドレナリン・ノルアドレナリン分泌を促す。

また、イチョウ葉エキスとビンカマイナーは血液粘性の低下や毛細血管拡張を起こすことで、抹消への酸素供給を高めるが、この作用もまた脂肪燃焼に一役買う。


「ファイナルパンプ」

ファイナルパンプもまたパンプアップや運動強度増強といったトレーニングの質を高める強烈なサプリとしてのイメージが強いが、実のところ、脂肪燃焼を目的とした低血糖時に行う運動と非常に相性が良い。モノアミンの前駆体となるチロシンをかなり多く含むので、アドレナリン・ノルアドレナリン生成促進作用が高い。

1回あたりのカフェイン含有量も高いため、アドレナリン・ノルアドレナリン分泌を高める作用も強い。加えてMCTオイルを含むため、低血糖時における脂肪のエネルギー化の活性化が期待できる。また、高用量のアルギニンとオルニチンを含むため、GHブースト作用も高い。もちろん、抹消血流を改善するピクノジェノールも、パンプだけでなく、落ちにくい部位の脂肪燃焼に役立つ。

Ex:
減量後期に起こりがちな問題の解決にファイナルパンプ!




【テストステロン分泌】
個人的な話になるが、遺伝的には最も痩せにくいβ3ADR遺伝子変異とUCP-1遺伝子変異を組み合わせて持つ私の場合、摂取カロリーを減らす方法やチャラい運動だけでは皮下脂肪は落ちてくれない。上のような様々なホルモンや脂肪燃焼因子を活性化する方法をテクニカルに採り入れる必要があるが、その中でも最も効果的で実感しやすいのが、テストステロンブースターによるテストステロンレベルの増大である。

テストステロンは筋肉増強に直結する最も強力なホルモンであるが、脂肪燃焼にも非常に役立つ。脂肪細胞上のβアドレナリンレセプターに、アドレナリンなどの司令物質が取り付くことで、脂肪細胞からの脂肪酸放出が促されるが、テストステロンはこのβアドレナリンレセプターを増やす働きがあるのだ。

極々、個人的な話になるが、私の場合、テストステロンブースターの反応が高いタイプなので、減量期も筋肉増強も、テストステロンブースターが柱となる。ちなみに、減量期は多くの場合、総じて性欲減退の症状を呈することが多いが、減量期にファイナルETBを好む私の場合、減量期こそセブンセンシズに目覚めて、オーロラエクスキューションを放ちたくなってしまうのだ。

テストステロンブースターが効きにくい人や女性の筋肉増強に関してはHMB系が優れるが、テストステロンブースターが効きにくい人も、βアドレナリン受容器活性には一定の効果が見込めるため、減量期に試してみる価値が高い。



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