体脂肪を落とすのに有酸素運動が適するケース
とその効率的な実戦方法 #3

Q:体脂肪を落としたいと思い、「2017年前半の減量系話-まとめ」や過去ログを読んでいます。長期的な視点で観ると、特にウエイトトレーニングのような運動が体脂肪を減らすのに有効であるとは理解できましたが、有酸素運動が優れるというか、体脂肪を減らすのに有酸素運動の方が適するケースはないのでしょうか?と言うのは、現状、時間的にも環境的にも、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動しかできないからです。また、その際、少しでも効率的な方法があれば知りたいです。

さて、今回から効率の良い有酸素運動について考えてみたいと思います。

効率の良い有酸素運動とは定義するのが難しいですが、この話では

・運動開始直後から体脂肪がエネルギー化(燃焼)されやすい
・運動中の体脂肪の利用率が高い

ことを指します。



一般的には運動開始直後は筋中グリコーゲンが利用され、時間と共にそれが消費されてくると、いよいよ体脂肪が利用され始めるといったイメージが強いと思います。有酸素運動は30分くらい連続して行わないと意味が無いなんて言われるのはそのせいです。

近年では実の所、厳密にみるとそうでもないことが解っていますが、それでも、有酸素運動前に筋トレなどのレジスタンストレーニングを行うことが相変わらず有効と考えられており、実際にも実験によって数値的に確かめられています。

筋中グリコーゲンを燃料とする強度が高めとなるレジスタンストレーニングを行ってから有酸素運動を行うと、有酸素運動開始直後から体脂肪が利用されやすいのは、レジスタンストレーニングによって既にある程度のグリコーゲン消費が発生しているためであると考えられがちです。

確かにそれもありますが、実は脂肪燃焼の裏側ではミクロの伏兵が大活躍しています。



それがウエイトトレーニングなどの強度が高いレジスタンストレーニングによって、爆発的に分泌されるアドレナリン、成長ホルモン、インターロイキン6などのホルモンとサイトカインです。これらが脂肪細胞に蓄えられた脂肪を血中に放出させる働きを持つ「ホルモン感受性リパーゼ」の働きを強め、脂肪燃焼(脂肪酸の酸化=エネルギー化)を促進します。

従って、グリコーゲンを消耗する運動を行ってから有酸素運動に取りかかると言う方法は、エネルギー供給的にも内分泌的にも、脂肪燃焼の効率が高く、また、事前の運動に由来する疲労因子が脳に達する事でも体脂肪の分解が起こると言われ、これらが相乗することで、比較的早い段階から体脂肪がエネルギー化されやすくなるようです。

効率という点から考えると、上のような流れに基づいた仕組みの元で運動に取り組むのが理想的かも知れませんが、今回の質問は「ジムなどのウエイト環境のない状況」における効率化が一つのポイントですので、次回はそれについて考えてみましょう。

#4へ続く



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