何故、炭水化物だけなのか?

Q:アスメシ-場外編4「勤務飯3:減量編@2017」を読んだのですが、グリコーゲン補給目的のチートデーで炭水化物を取る際、できるだけ他の栄養素を含まないシンプルな炭水化物源を選んでいるのは何故ですか?

私の場合、減量後期においては週5日間のローカーボ日と週2日のハイカーボ日と言う設定で一週間を過ごします。

ローカーボダイエットは欠点として、肉の摂り過ぎが挙げられますが、その他の問題として脂質摂取が多めになる傾向があります。

摂取する脂質の質が高く、かつ、適応を遂げた脂質代謝に優れた体内環境であれば、脂質を沢山摂取したところで、健康上の問題は起こらず、血液データ上は無論、人によってはパフォーマンスも向上します。



ただ、高脂肪食を摂った場合、消化管抑制ポリペプチドというホルモンが分泌されます。このホルモンは、リポ蛋白リパーゼの活性を高めて脂質代謝を改善するという正の一面を持ちますが、脂肪細胞を太らせる負の側面も持ち合わせるのです。

ハイカーボ日の目的は、代謝維持よりもグリコーゲンの超過補填目的の側面が強いため、1回当たりの炭水化物摂取量はやや多めとなります。

この際に多量の脂肪によって件のホルモンが分泌されると、折角筋肉の為に摂った炭水化物によって脂肪合成が起こりやすくなってしまいます。



また、長い期間、脂質摂取に制限を設けていない減量を続ける内に、消化管抑制ポリペプチドの活性やそれに対する脂肪細胞の反応が増強されている可能性があります。ですので、カーボアップの為に多量の炭水化物を摂取する際は、できるだけ同時に脂質を摂らないように気をつけます。

ハイカーボのカーボチャージデーに高炭水化物食とタンパク質を同時に摂らないのも同じ理由になります。肉などのタンパク質食品にはほぼもれなく脂質が付いて来るからです。そして、炭水化物を頻繁かつ多量に摂取する日は、筋分解も起こりにくいため、そもそも、それほどタンパク質摂取を徹底する必要がないのです。

と言うわけで、脂肪合成抑制目的だけでなく、筋分解バランスからも、シンプルな炭水化物を摂るようにしています。

※ CLAとEPA/DHAを主体としたアルファリーンはリポ蛋白リパーゼの働きを阻害して食事由来の脂肪が蓄積されるのを防ぐため、上記のような減量時に非常に役立つ



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