咀嚼段階並びに消化器官における各種テクニック併用による摂取栄養素の消化吸収促進。継続的なウエイトトレーニングや専用サプリメントによる筋肉のインシュリン感受性向上。筋肉への栄養運搬の強化。これらを満たした上での食事からの摂取カロリー増加。

そして、クレアチンの継続摂取が加わることで、まず第一に我々の身体にはどのような変化が起こるだろうか?

それは、急激な水ぶくれと呼んでも差し支えない現象である。


摂取された炭水化物のほとんどが脂肪に転換されずに筋肉へ輸送されて、グリコーゲンとして貯蔵された場合、グリコーゲンはグルコースが多量の水分子と結び付いた状態なので、水分による大幅な体重増加が起こる。

同様に、理想的、あるいは時にマニアックとも言える摂取方法の継続によって、クレアチンが効率よく筋肉へ貯蔵され、MAXまで筋中クレアチンレベルが高まった場合も、水分によって劇的と言っても良い体重増加が起こる。クレアチンが貯蔵された細胞の浸透圧を高めて、筋細胞へ水を引き込むためだ。

バルクアップの下準備たる基本要因を満たすと言うことは、結果的に筋細胞に大量の水分をかかえることになる。このような条件に達した体内環境でトレーニングを行うと、物凄くパンプしやすいと言う体験をしたことがある方は多いだろう。



筋肥大を目的としたバルクアップ期は、マッハ6をメインのオプショナルサプリとして採用するケースが多いが、マッハ6は筋細胞への栄養供給を強化する目的で、「アルギニン & シトルリン & プロアントシアニジンを含むブドウ種子エキス」というNO強化成分が配合されている。

マッハ6はパンプを目的とした専用サプリメントではないが、結果的に血中一酸化窒素レベルを高めて筋肉への血流を改善するため、マッハ6採用中に思わぬパンプ感を味わうことが多い。

つまり、マッハ6を採用したバルクアップ期において、パンプ感を得やすいのは至極当たり前の事であるが、ここに伏兵が存在するわけだ。



それが先に挙げた筋中水分の増加と筋細胞浸透圧増加による筋細胞への強力な水分の引き込み現象である。

パンプ重視のスタック-基本編」で詳しく紹介しているが、筋肉がはち切れんばかりに膨張するパンプの「中身」は、血液ではなく水分なのだ。海綿体とは似て非なる原理であると言えば解りやすいだろう。

ともあれ、期せずともバルクアップ期間中は、各種テクニックと独自性の高いサプリメントの採用によって、究極のパンプに達しやすい体内環境を構築できている為、これを利用しない手はない。

栄養補給とその経路整備は完璧であっても、トレーニングプログラムがイマイチであれば、片手落ちと言う物である。

この時期は、体内環境にマッチした「筋肉を徹底的にパンプアップさせるプログラム」を採用して、身体を外側へ膨張させるべきだろう。

#7へ続く



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