〜プロローグ〜

6月6日(土)、大阪府立体育会館で開催された「第32回全日本ウェイト制空手道選手権大会」の観戦へ行ってきた。三宮道場を拠点として神戸で空手を広めている松岡朋彦選手の活躍を観るためだ。

余談になるが、6月7日(日)は地元の役員活動がある為、6月6日(土)のみの一択。ただ、この日は、息子の幼稚園で父子で工作と野外料理に挑戦する母親不可の「お父さん専門イベント」があった。しかし、我家で営まれている日常生活の縮小版よりも、空手の迫力に触れる方が息子にとって万倍良いのではないかと思い至り、幼子を連れて駅へと向かった。


〜松岡選手観戦の楽しみ方〜

以前、松岡選手のパーソナルトレーナーを務める武田さんと話したときに盛り上がったのは、松岡選手の重心が下がり、地に足がついたような粘り気が出てきていたことである。これは、日々の気遣いや努力もあったと思うが、相撲を稽古の一環として採り入れていた成果ではないかと語ったものだ。

世界選手権2位の松岡選手ほどにもなれば、誰もがその蹴り技を知っており、映像資料も豊富なので、対戦する可能性のある選手はおろか、蹴りに磨きをかけたい選手に至るまで、充分に研究されている。研究し尽くされているのが松岡選手と言っても過言ではないだろう。

それでも、相手が万全の対策を練っているにもかかわらず、松岡選手が普通なら中々出ない一本勝ちを決めることが他の選手より圧倒的に多いのは、絶えず、彼が進歩、進化し続けているからである。

つまり、松岡選手の場合、試合そのもの、あの蹴り!、そして、どのように進化しているのかと言った、一粒で三度美味しい観戦ができるのである。

本編へ続く



【関係】
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