ミキサーぶんぶんレシピ-7「本格アイス」
〜プロローグ〜


r2013年9月、残飯や庭の雑草、害虫等をタンパク質に変換できぬかと半年前から飼い始めた岡崎おうはんという鶏が卵を産み始めた。

鶏小屋のセルフビルドから始まったプロジェクトは、物理的インフラのみならず、家庭内元素循環システムを含めた包括的な構築を要し、最も骨が折れたDIYとなった。もしも、システムが構想通りに起動したら、自分に対してご褒美を買っても良いと思うほどに至った。

ご褒美に何が良いか?
鶏が産んだ卵でアイスクリームを作りたいので、業務用のアイスクリーマーを買おうと決心し、卵が産み落とされる日を心待ちにした。


〜業務用アイスクリーマーとは?〜

アイスクリームは、材料の比重や性質の違いから、ただ単に冷凍室で素材を混ぜた物を凍らせるだけでは、それらしい物にならないことは、誰もが小学生時代に実験済みだろう。冷凍室で冷やしている内に、水分と脂が分離してしまって、クリーミーにならないのだ。

そこで、家庭でアイスクリームを作るには、凍らせている間も内容物を攪拌してくれるアイスクリーマーなる家電を使用するのが一般的となる。ただし、家庭用のアイスクリーマーは冷却機構を持たないため、そのデカイ図体を持つアイスクリーマーごと冷凍室に入れないといけないという問題があった。

そんなスペースを常時空けておかねばならないなら、冷凍室本来のストッカーとしての役目が半減してしまうではないか!しかも、冷却に8時間前後かかる欠点だらけのこの家電の「使われなくなり率」はかなりのものであることは、わざわざ、目をつぶってシミュレートするまでもなく判別できた。



そんな中、見つけたのが、コンプレッサーを内蔵した業務用アイスクリーマーである。

つまり、本体が冷却機能を持っているので、アイスクリーマーに材料を放り込むだけで、アイスクリームが完成するという寸法である。しかも、お時間15分。

こ、これだ!
日本製のコンプレッサー内蔵アイスクリーマーはかなりお高いが、プロジェクトが成功しさえすれば、それに十分に見合った成果と言えるではないだろうか。



そして、2013年秋、黄身が大きいと言う特徴を持つ岡崎おうはんが卵を産み始めた。よし!!

いや〜でも、アレはやっぱり高いし、かなりデカイからなぁ〜。自分で何とか出来ないか、研究してからでも遅くはあるまい。かくして、ここに第二のプロジェクトX「自家製アイスクリームへの道」が立ち上がったわけである。

で、色々と試行錯誤した結果、現在の結論。

「アイスクリーマーなんて要らねー!」
「セルフで数時間置きの攪拌も要らねー!」


本編へ続く



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