今を遡ること、3年半前・・・。

今回の話は、「トレーニングで良くある話#2」に近いノリの教訓を持った「リストウエイト・アンクルウエイトは有効か?現実編」の前振り話。

ナムコ「レッスルボール」を脳内BGMとして、読んで頂ければ幸いである。


2010年11月22日(月)、前日に東京体育館で開催された第42回全日本空手道選手権大会と言う無差別級の決勝トーナメントを観戦し、本日は観光。

当時5歳の娘さんとネズミーシーへ。平日のシーなら混んでなかろうと。しかし、どういうわけか混み混みで、何をするにもかなりの時間を要した。そして、最後に並んだジェットコースターが鬼門となった。思った以上に待ったので、乗り終えた頃には良い時間になってしまっていた。おお、そろそろ帰らねば。

17時50分の新幹線だから、17時前半に舞浜を出発すれば大丈夫だろう。

荷物を受取り、モノレールで舞浜駅へ。運良く快速電車に乗れた。その内、座れたのでふと時計を見て東京駅へ降り立つ時刻を計算すると何かがおかしい。いや、決定的に自分の判断がおかしかったことに気がついたのだ。

今、新木場で17時35分やから、え〜と・・・あっ!アカンやん。

西村京太郎FANでなくても、17時50分の新幹線乗車が絶望的であることが手に取るように理解できた。

東京着は17時43分頃。それはいい。しかし、東京駅京葉線のホームから、新幹線の乗り場までの異常な距離を帰宅ラッシュの人混みの中、幼子の手を引いていてはとても7分弱では辿り付けない。

単身であれば可能であったかも知れないが、物理的に無理なので後の新幹線への手続きをするしかないと諦めた瞬間、何故か解らないが沸々と闘志が湧いてきた。やれるだけやってみよう。不可能を可能にする、それがジャッカルだ!

キャリアーに子供を乗せてガラガラと走るか?いや人混みの中を縫って、嵩と重量がある子乗せキャリアーを操るのは不可能だ。そもそも、子供がいなくてもキャリアーを転がしていたら、とてもじゃないが素早く前へ進めない。人混みをかき分けて右へ左へ避けつつ、前進優先で移動するには、フットワークタイプのアメフト選手の様な動きができないといけない。

その為には、子供と身一つにならないといけない。

考えるんだ!

ユニットチェーンジ!そうだった。そういえば私のキャリアーは、リュックサックへと変形するんだった。キャリアーを背負い、袈裟懸けにした鞄に子供を跨がらせて抱えれば、身一つになれる。

しかし、問題はあるぞ。自分の乾燥重量は85kg、子供20kg、荷物20kg、つまり、全装備重量130kg以上だ。正にプロテクターをまとったアメフト選手である。

東京へ着くまでに、変形を終え、子供を鞄抱っこし、扉が開くと同時に飛び出した。

私は走った。走った。そのつもりであったが、直ぐに計算違いが発生した。130kgもあると走れないことに気がついたのだ。しかし、兎も角、どすっ、どすっと早歩きで、新幹線の乗り口を目指した。決して軽快な動きではなかったが、心は華麗なフットワークを刻むスピードタイプのアメフト選手である。

もう何だろう?何が何だか解らないが、最初は諦めてたのにこれで間に合わなかったら、悔やんでも悔やみきれない!本当にギリギリと歯を食いしばって、ゴールすると3分以上時間が余っていた。

着席したら今度は、冬なのに滝のように汗が流れ、新横浜を通過しても汗が止まらず、それより後にようやくやってきたワゴン販売のお弁当にありつけるまで、親子でお腹の音を鳴り響かせていた。

で、翌日。
ゴールドジムなどの専用マシンでも筋肉痛になったことがなかったヒラメ筋が物凄い筋肉痛に襲われたのであった。



【とにかく落ち着いて考えるんだシリーズ】
自慢話的「野外の事故予防」 #1
自慢話的「野外の事故予防」 #2

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