メロンシェイク今年の夏から秋にかけて、毎日のようにメロンシェイクとイチジクシェイクを作って飲んだ。

美味しいというのが第一の理由である。

第二の理由として、手っ取り早く抗酸化物質や食物繊維が摂れる健康飲料であること。

そして、非加熱の新鮮な果実や野菜には、劣化していない酵素が大量に含まれているからである。


おかげで、お腹の調子は勿論、体調どころか、筋肉の調子も絶好調であった。

その理由としては、もちろんイチジクやメロンに含まれるタンパク質分解酵素のおかげてあろう。

イチジクにはフィシン、メロンにはククミシンというプロテアーゼが含まれており、生ジュースであれば熱や酸素によって変性する前に摂取できるので、シェイクの溶媒である牛乳や豆乳に含まれるタンパク質の消化吸収が飛躍的に高まるのだ。

正味のアミノ酸供給量が増え、かつ、腸内環境が整うので、体調や筋肉の調子が向上するのは当然と言えば当然であるが、実はこれらのシェイクには伏兵が存在する。



それが蜂蜜である。

シェイクを作る際に、甘み付けとして大さじ二杯のニホンミツバチの蜂蜜(※)を添加していたのだ。

蜂蜜の糖構成は、腸内有益菌を増殖させる働きがあるので、お腹の調子が良くなることが広く知られている。

蜂蜜パワーはそれだけに留まらない。



蜂蜜には、タンパク質分解酵素が含まれているのだ。

つまり、蜂蜜添加のイチジクシェイクやメロンシェイクには、二種類以上のプロテアーゼが含まれており、抜群のタンパク質分解性を持つのだ。

タンパク質が余すことなく分解されれば、打ち漏らし由来の胃腸の不調などは起こらない。プロテイン摂取によるオナラプープーや下痢ピーピーなど、本末転倒で「消化吸収」と言う漢字の読み書きができるのであれば、チャンチャラ可笑しい現象なのだ。



更に蜂蜜はアミラーゼ、すなわち炭水化物の分解を促進する酵素を多く含む。

炭水化物の分解がスムーズに進めば、当然ながら胃腸の調子も向上し、シェイクに利用された果実由来の糖質の利用率も向上する。

つまり、お腹の調子のみならず、筋肉への栄養供給が改善されるという訳だ。

と言うことで、蜂蜜のカロリーさえ問題なければ、フルーツシェイクだけでなく、普通のプロテインシェイクにも蜂蜜を混ぜ込んでも良いだろう。

※ セイヨウミツバチと異なり、単一種ではなく様々な花々(百花)から蜜を集めてくるニホンミツバチの蜂蜜は、セイヨウミツバチの蜜に比べて健康に有益な成分を多く含むと言われている

#7へ続く



【Ex】
要履修済講義「腸内細菌層の話

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