「マシントレーニングとスティッキングポイント」-後編

マシントレーニングでは動作が重くなるスティッキングポイントがきついように感じる。

考えてみれば当たり前で、フリーウエイトであればその軌道の自由度は高いので、スティッキングポイントに達した時に最もツッパリ感のない軌道を選択できるからだ。

自分の骨格などに合せた軌道でスムーズな動作が可能なので、主体性は自分にある。

一方、マシントレーニングの場合、マシンが描く軌道は固定されているため、スティッキングポイントを意図的にずらす事は難しい。表現を誇張すると、マシンに主導権があるので、マシン側に自分を合せる必要がある。

このスティッキングポイントが固定されて「いなせない」という不便さによるスティッキングポイント通過がキツイという特徴はしばしば怪我の原因となる。自由度が低いため、無理矢理にスティッキングポイントを通過しようと力を込め過ぎて、関節を痛めてしまうのだ。



マシンのスティッキングポイントは、些か不自由なので怪我のリスクが増えるが、これさえ理解していれば、その特徴を活かすこともできる。

フリーウエイトであれば、最もきついシークエンスを誤魔化す事ができる場合もあるが、マシンの場合は軌道の変更が効かない上、反動を使ったチーチングを行いがたい。

それ故に、スティッキングポイントを無事クリアすることができれば、大きなダメージと神経的刺激をターゲットの筋肉にピンポイントで与える事ができるのだ。

どの位の無理をすれば関節が壊れてしまうか、ある程度の案配を経験的に理解していれば、その特徴を利用した活用方法を見出せ、フリーウエイトでは得られない効果を得られるだろう。



と言う訳で、最近ではマシントレも捨てた物ではないなぁと思った。

#9へ続く



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