「ニートもパラサイトシングルもプロパガンダの為の造語説」-中編

マスターが子供の頃、主婦層が観る時間帯におけるテレビは、「鬼嫁・鬼姑シリーズ」が多く放送されていました。

「恐怖!寝たきりの姑に熱湯を浴びせる鬼嫁!」

現代っ子には信じられないと思いますが、悪い姑が良妻をいびり抜く話や息子思いの姑を悪妻が痛めつける話などが週一ではなく毎日毎日、再現ドラマとして放映されていたのです。



そして、10代後半くらいからは、トレンディードラマが一世を風靡しました。

内容は何故か全く覚えていませんが、確かどれも「価値観の全てが恋愛!」だったような構成だったと思います。そして、学生や新卒である登場人物が皆、お洒落な1DKや2DKに住んでいて、その暮らしブリの格好いいこと!

・彼女が欲しければ、家電豊富な一人暮らしで、2ドアクーペに乗っていないとイケナイ!
・レンアイしたくば、冬は四駆に友人を満載して、スキーに行かなければならない!※

多くの学生達が都会での一人暮らしのお洒落な生活を夢見たことでしょう。


上の話は、テレビのみならず、様々なメディアによって核家族化や一人暮らしが美化され、従来のスローライフや家族制度が破壊されたという話です。

1、親との同居をやめて、核家族化させる

2、更に子供も一人暮らしさせる

これらによって、もたらされる経済効果は言うまでもありません。



みんなで暮らしていたときは、テレビもクーラーも車も一家に一台が普通でした。

消費至上主義経済の存続には、住むところも車も家電も一人で全て所有させないといけません。不必要な物を大量に売りつけるには、家族をバラバラにして、個人まで分解する「必然」があった訳です。



核家族化が進んだ結果、どうなったか?
それが少子化や孤独死です。

産みにくくなったのは、景気や社会制度のせいだけではありません。

人間が本来持つDNA由来のライフスタイルは、万年単位でも大きな変化はしておらず、現代社会における現代のライフスタイルはDNAの眼にはイビツに映ることでしょう。

人間が他の動物と決定的に違うのは、自身の直接的な繁殖を終えた後も命が続くことです。その特殊な延命の目的は、自身の子供とその繁殖を直接あるいは間接的にサポートすることにあります。

つまり、人間の元々の繁殖システムは、子育てをその親だけが行うのではなく、その祖父祖母を含めた家族全体で行うような設計なのです。

そして、逆もまた然りで、年老いた親の面倒を子供や孫がみるというのが元来のシステムであり、淘汰の元に残ってきたそのシステムに浴することに対してのご褒美として遺伝子は他に代えがたい幸福感を与えてくれるのです。

たくさんの家族と過ごして幸せなのは、本来備わった本能でもあります。


※ カンガルーバンパーとリトラクタブル・ヘッドライトの殺傷力!


後編へ続く



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