引き締まった身体のためや健康のためだけではなく、勉強や仕事のためにも運動をしないといけない、つまり、頭のためにも運動の習慣を付けるべきであるというのは、何故なのでしょうか?

それは、人間のDNAにとって現代人の暮らしが設計外・規格外の異常事態で、そもそも人間の身体は毎日の運動を前提にして作られているからです。

回遊魚の動きを強制的に止めると死んでしまうように、人間もまた運動しないと不具合を起こす構造をしています。

そして、現代生活において甘く見ることも見過ごすこともできない脳機能もまた運動を前提に構成されているのです。

つまり、運動不足は正常な身体機能の保持を困難にするだけでなく、そればかりか、脳機能や心の活動にまで悪影響を及ぼします。



人間の基礎設計は先進国仕様のDNAではなく、先の話と同様に運動を前提にした何千年も前の時代のDNAが基となっているので、運動不足に甘んじていると回遊魚と同じような運命を辿るか片足を突っ込む結果になるでしょう。

そして、その頃には脳機能も低下して、客観的な視点や判断力が欠如しているので自分がドツボにはまっていることやその原因に気付くことはありません。



運動が及ぼす脳への影響は、酸素やブドウ糖などのエネルギー源や血流量だけではありません。

運動は脳内のホルモンレベルや神経伝達物質並びに、それらの感受性までにまで影響を及ぼすため、数値化が可能であろう単純な知的生産量のみならず、気分や活力、それらが延長された性格や人格をも左右し得ます。

慢性的な運動不足は、脳内の神経伝達物質とホルモンのバランスを悪化させ、感受性を低下させる悪循環に導くのです。



知的生産だけで食べていけると思っている人も、運動不足に陥ればその状態が長く続くかどうかはわかったものではありません。運動量の低下は、知的生産性や発想力に意外なほど直接的に影響するからです。

以上のことから、週数回の運動の継続が重要であることや知的生産者にとっても運動は必須科目であることをピックアップしつつ、運動から遠ざかっていたサプリ塾塾生が運動してみようと興味が持てるような内容を2011年は少しでも展開できればと思います。



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