予習

新聞や雑誌などの経済欄に載る関係者インタビューを見るとビックリすることがある。

とある空港開設に携わった者が漏らす・・・
「当初の予想では、10年後には○十万人の利用者になるはずがよもや」

とある空港の幹部が漏らす・・・
「新幹線や高速道路の低価格化によって、利用者がここまで減るとは思ってもみなかった」

JRが愚痴る・・・
「高速道路の土日1,000円のせいで、売り上げが落ちてしまった」

・・・え〜と、それって何か凄く違わない!?


凄く強引に翻訳すると、「デパ地下にある魚屋」が自分トコの売り上げが落ちたのが、漁獲高が減ったのと「商店街の八百屋」のせいだと言っているようなものだ。

売っているサービスそのものやその質、客層がそもそも別モンっしょ?競合とかバッティングとか言う前に、そもそも寡占独占商売なんだから、その独自性を磨けってーの!

「メーカーのアプローチ」

日本でも、日本人の大半を占める乳糖不耐性が多くタンパク質消化能力が劣るユーザー目線の製品をそろそろ正直になって開発すべきである。

・酵素補酵素によるアミノ酸輸送能力や同化能力を改善。
・そもそもの経口摂取栄養素のリンパ並びに血液到達率の向上。

大量消費型のアメリカ路線、アナボリック路線とは異なる製品開発アプローチが必要だ。


また、日本においてはハードコア路線の宣伝はアメリカ以上に良くないだろう。

・格闘技やプロレスの「ファン」は、トレーニングしないし、サプリに興味がない
・野球選手を起用しても、草野球はサプリを摂らないし、中高生のサプリ予算は少ない
・スポーツサプリは合成洗剤ではないので、母体数が多ければ売れるという商材ではない

これらの単純な法則を頭に入れておくだけで、誰に対してどのようなアプローチの宣伝方法が有効であるかのヒントになる。



「第二次ホエイ高騰の可能性がなくはない!?」

アイスランドの火山噴火によって引き起こされる日照不足や冷夏。
それらによる牧草や飼料の不作は、ホエイの高騰を再び引き起こすかも知れない。

前回の高騰の際にホエイに頼り切って痛手を受けたメーカーは、学習しているなら生き残るだろう。

ただ、この問題が起こったとして、それが表面化するときには、ホエイどころかあらゆる食料の値段が高騰しているだろう。

このような状況下では、薄利多売のお店は潰れ易いかも知れないが、売り上げが半分以下になっても問題ないスタイルを保っている小売業は生き残るかも知れない。



「サプリ業界の愚痴」

・ドル安で輸入プロテインにやられた
・個人輸入が流行っているせいで
・どこそこの方が安いから
・ネット通販が・・・

このような愚痴を一部のメーカーや他の小売業から聞かされることには慣れたが、実際に外的要因の影響を短絡的に受けているのならば、いずれウォルマートによって滅んだお店同様に、天変地異が大鉈を振らずともその前に彼らは屠られる運命にあるのだろう。

まだ、ウォルマートが来てない時代からこんなことを言っていれば淘汰されて当然だろう?
最初の話と全く一緒である。

また、安売りのスパイラルの中で勝負すれば、どうなるかはどの歴史も証明している。



「原点回帰への長い道のり」

スーパーに行くと、どこもかしこも安価なPB(プライベートブランド)品ばかりだ。

安さや必要にかられて、あるいは「それしか置いていない!」せいで、マスターも時々利用するが、本当は珍しい食品や食材、こだわりの1品をたまには手に入れたいのだ。

今なお売り場を席巻するPB商品であるが、反面、購買意欲が旺盛な層に飽きられてきているのも事実だ。彼らが欲するのは、こだわりの品なのである。

また、PBをOEMで受注している側は、PBの受注は利益が少ない上に、自社製品が売れないという二重苦に喘いでいる。

その状況下だからこそ、ニッチな商品が強みを見せている訳だ。


サプリ業界も同じく、生き残るために小売業者がOEMに手を染めて、それぞれのPBを発売していくだろう。そして、市場が「中身は一緒でラベルだけが違うPB」で飽和した後、結局は食品業界と同様、ニッチ商品への流れが出来上がるだろう。

しかし、それはまだまだ先の話である。

※ PVではなくPBでしたね。友人に教えてもらって慌てて修正しました。

オマケ編へ続く



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