本命の実践スポーツ栄養学編

Q:リーマンショック後の残業禁止から一転、嬉しい事に仕事が超忙しくなりました。その反面、トレーニング頻度は週1以下です。こんな状態でもサプリは飲んだ方が良いでしょうか?

前回までは、低頻度や休止期を想定したトレーニングに関しての考察でした。

今回、満を持してようやく本命の回答編です。

トレ頻度が極端に下がった場合でもサプリは続けるべきか?

もちろん、摂取した方が筋量維持には効果的で、やりようによっては超低頻度トレでもインプルーブが可能となります。

ただし、これまで通りサプリを摂取するのではなく、サプマス理論に基づいて必要最小限のサプリを取捨選択すべきです。



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第五回 「低頻度トレーニング期のサプリメンテーション」


忙しくてトレーニング頻度が極端に下がってしまった場合や長期出張がちょくちょく入る為にトレーニングそのものが不定期になってしまいがちな場合でも、筋原線維や筋肉内細胞核並びに筋細胞上アンドロゲンレセプターが増えるようなトレーニングを心がければ、世間の認知ほどの大きな問題にはならい。

日頃からのトレーニングの明確なコンセプトに基づいたクオリティのトレーニングができていれば、突発的なブランクが発生しても影響を限りなく少なくすることが可能なのだ。

もちろん、そのポイントを押えることができた上で、同様のコンセプトに基づいたサプリメンテーションを施せられれば言うことはない。

明確な目的意識の元に厳選されたサプリメンテーションを実践することで、低頻度トレ環境下でも十分なインプルーブが可能になるのだ。

その際に重要となるのが、それらサプリメントの選択だけでなく、その容量設定やタイミング、そして頻度設定となる。



〜低頻度期や休止期、ブランクを想定した際のサプリメント選択〜
「C3X-SCなどのBCAA、あるいはアミノパウダーなどのEAA」
これらのアミノ酸は、トレーニング前からトレーニング中に使用するサプリであるから低頻度期や休止期であっても手元にあるユーザーは多いことだろう。休止期で、本格的に身体を動かしていなくても予算が許せば、日中などの仕事中の飲料水に混ぜる等して使用するのが理想的である。

日常における血中アミノ酸濃度を保つと言う事は、言わば筋萎縮を抑制するシグナルを常に筋肉へと送り込んでいると言う事に他ならないからだ。つまり、ロイシンなどの必須アミノ酸の血中レベルと持続時間をキープできれば、トレーニング休止による筋萎縮のスピードを大幅に遅らせることができるのだ。

さて、この場合、問題となるのがタイミングと容量の設定である。

血中アミノ酸レベルを急激に高めるには、ポイントポイントで一度に5〜10g程度摂取するのが良いが、仕事中などの日常で使用する場合、長時間の管理(キープ)が重要となる。そこで、普段の飲料水に件のアミノ酸を溶かしておけば、水分補給の度に少量のアミノ酸を摂取する事ができるだけでなく、小まめに補給できるので血中アミノ酸レベルを一定にキープしやすい。

用量に関しては、一定の血中アミノ酸レベルをキープするのが目的なので、大量には必要無いができれば10gは欲しいところだろう。アミパかBCAA系かどちらが良いかは、比較実験はされていないのでわからないが、日中に摂取する分でロイシン比率が高められたEAAに更にHMBが加えられたファイナルEAA+HMBが優れる。しかし、コスト重視の場合は、BCAA系でもかまわない。

ロイシンやHMBが持つ筋分解をシャットダウンして筋萎縮を防ぐ効果に着目すると、このような作戦となる。



「クレアチン」

トレーニングに行かない、あるいはトレーニングにあまり行けないのにクレアチンを採用するなんて信じられない方も多いはずである。

クレアチンはまず、細胞内の水分を飽和させる作用を持つ。

細胞内の水分量が高ければ高いほど、筋肉は萎縮しにくくなるのだ。筋肉が縮んでしまう病気の人々にクレアチンが採用されるのもこのためであり、運動を全くしない時期でもクレアチンレベルを上げておけば、筋肉が萎縮していくのを遅らせることができるのだ。

次にクレアチンは、神経を保護する作用が高い。

クレアチンは活性酸素から神経を護る働きが確認されているが、その元来の抗酸化作用や抗炎症作用から神経の分解を防ぐ作用もあるようだ。つまり、筋トレをやめてしばらくすると神経も分解されて細くなり、筋力の低下が起こるが、クレアチンにはこの神経の衰えを抑制する作用があるかも知れないのだ。よって、トレ休止中やブランクが空きがちな状態であったとしても、クレアチンを摂取していれば、筋量的にも筋力的も衰えるスピードを抑制する事が可能になるはずである。

容量は、激しい身体活動をしている訳ではないので、1〜3gでも良いだろう。上記のアミノ酸ドリンクに溶かしても良い。
(クレアボルなら1杯、クレアボルインフューズドならば7タブ)



【サプリ塾アネックス】
SJ-1「朝食抜きダイエットってあり?」
SJ-2「マスターの減量期のサプリメンテーション2007」
SJ-3「血流ダイエット2008
SJ-4「今日から使える? 減量期小ネタ集 Part.1

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